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「初心者は株を買うな」に学ぶ株の5つの原則〜大きく負けない株のやり方とは〜

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株式投資の初心者は、リスクを抑えた運用を心がけることが重要です。そこで、内藤忍による「初心者は株を買うな」より、リスクを抑えるための5つの原則を解説します。本書では、リスクを最小に抑えられる投資手法を公開しています。株式投資で大きく負けないために、5つの原則を学んでから運用を始めましょう。

初心者は株を買うなの本をイメージする図

初心者が株で失敗するパターン

本を紹介する前に、まずは株の初心者が陥りやすい失敗パターンをご紹介します。

余剰資金以上を投資する

1つ目のパターンは、余剰資金以上を投資することです。

初心者に限らず、株式投資で負ける方は余剰資金以上の投資をしていることが考えられます。余剰資金であれば、心に余裕を持って取引ができますが、余剰資金を超えて取引をすると、後がないためどうしても利益を出そうと躍起になってしまいます。その結果、冷静な判断を欠いてしまい、1度の取引で多額の損失を出してしまうのです。

株初心者が必要な資金額は?1万円から投資ができるのは本当?

1つの銘柄に絞って投資する

2つ目のパターンは、1つの銘柄に絞って投資することです。

株式投資では、投資先を複数に分ける分散投資というものがあります。投資先を分けることで、ある銘柄が暴落した場合でも、他の銘柄でリカバリーができ、リスクを分散させられます。一方、1つの銘柄にのみ投資すると、その投資先に資産が集中するため、暴落の際には高いリスクを伴うのです。

なかなか損切りをしない

3つ目のパターンは、なかなか損切りをしないことです。

損切りとは、保有資産が含み損(*1)状態にあるときに損失を確定することです。損切りを行うことで、損失の膨大化を防ぐことができます。しかし、初心者の方は損失を確定することにためらい、なかなかできない方が多く見られます。その場合は、「購入金額から20%の損失となったら損切りする。」といったようにあらかじめルールを決めると、損失の膨大化を防げます。

(*1:売却前の保有資産が損失状態にあることです。)

大損する前に読んでおきたい、株初心者におすすめの「初心者は株を買うな」

本書では、初心者が株式投資を始めるうえで必要な5つの原則を提唱しています。この5つの原則をもとに、株式投資について解説します。

  1. 分散投資
  2. 長期投資
  3. インデックス運用
  4. 低コスト
  5. 積立投資

では、それぞれの原則について詳しくご紹介します。

初心者は株を買うな!

株初心者の入門講座。初心者におすすめの本やブログ、セミナーを紹介

1.分散投資をする

分散投資は、その名の通り投資先を分散させる投資方法です。投資先を複数に分けることで、万が一価格が下落した場合に、リスクを分散させることができます。分散投資は、地域、商品、通貨、時間で投資先を分散させることができます。

2.長期で投資する

投資手法には、デイトレード、スイングトレード、長期投資の3種類に分けられます。そのうち、長期投資は利回りが安定するという特徴があります。利回りとは、1年あたりのリターンです。短期投資の場合、利回りの変動が激しくなりますが、長期投資の場合、安定してプラスの利回りになると言われています。

さらに、長期投資には配当金のメリットもあります。配当金は長期的に株式を保有すれば受け取れるため、目先の損失で慌てる必要もなく利益を獲得することができます。

3.インデックス運用の商品を選ぶ

インデックス運用とは、目標とする指標の動きに合わせた運用を行う投資信託です。もし、日経平均株価を指標とする場合、同じ動きにするためには東証一部上場の代表的な225社を日経平均株価と同じ割合で保有する必要があります。インデックス型の投資信託は複数の銘柄を保有するため、1つの銘柄に依存することなく、リスクを軽減することができます。

4.コストを下げる

ここでのコストは手数料のことを指します。手数料を下げる方法の1つは手数料が低い証券会社を選ぶことです。手数料は証券会社によって異なるため、口座を開設する際は手数料を確認しましょう。

また、手数料が低い投資信託を選ぶことも大切です。株初心者は売買の収益ばかりに気を取られ、手数料の存在をないがしろにする傾向にあります。株は売買をすればその分の手数料が発生するため、売買する際は手数料も考慮しましょう。

5.積立で投資する

積立投資とは、毎月少額で投資信託を購入する投資方法です。証券会社によっては100円からの購入も可能のため、資金の少ない初心者でも株を購入できるメリットがあります。さらに、投資信託では基本的に分散投資が行われています。幅広い銘柄や資産から複数組み合わせて投資が行われているため、リスクが分散されています。

初心者は株を買うな!

株初心者におすすめの類似本

「初心者は株を買うな」の他に、初心者向けの本は数多く出版されています。こちらでは、初心者におすすめの株式投資の本をいくつかご紹介します。

株初心者におすすめの本を紹介。初級編から上級編まで

ほったらかし投資術

インデックス運用における資産運用の方法について解説された1冊です。商品選びのポイントから運用中の心構えまで、幅広い内容が網羅されています。さらに、NISAや確定拠出年金に関する情報も掲載されているため、資産運用全般の知識を学びたい方におすすめです。

ほったらかし投資術

いちばんカンタン!株の超入門書 改訂版

「初心者は株を買うな」と合わせて読んでほしい1冊です。株の基礎知識から危険な投資方法まで、株や投資について1から学ぶことができます。漫画やイラストをふんだんに使用しているのでさらっと読めます。初心者は複数の本を漁って読むより、この1冊を何度も繰り返して読むことをおすすめします。

いちばんカンタン! 株の超入門書 改訂2版

世界一やさしい 株の教科書 1年生

「シンプル、分かりやすく、楽しく」をモットーに、初心者でも理解できる言葉で株式投資について解説された1冊です。株式投資の理論や仕組みなど、基本的な知識を徹底的に解説しています。株式投資の知識が全くない方は、こちらを読んでみることをおすすめします。

世界一やさしい 株の教科書 1年生

初心者が知っておきたい銘柄の選び方

株式投資を始めるうえで重要なのが、銘柄の選び方です。こちらでは、初心者がおさえておくべき銘柄選びのポイントをご紹介します。

初めての株式投資。株初心者でも失敗しない安心の銘柄選びをするためのポイント

身近で知っている銘柄、好きな業界の銘柄を選ぶ

ポイントの1点目は、身近で興味のある業界の銘柄を選ぶことです。もし、あなたの趣味が車であるならば、車のメーカーや自動車産業の銘柄を選びましょう。

株式投資では、業界の状況や企業の財政など、普段から多くの情報を集めておくことが重要です。身近で興味のある銘柄であれば、普段からアンテナを張り、情報が得られやすくなります。

営業利益・経常利益が伸びている銘柄を選ぶ

ポイントの2点目は、営業利益・経常利益が伸びている銘柄を選ぶことです。営業利益とは、会社の売上高を指し、経常利益とは、本業以外の営業によって稼いだ利益のことを指します。

営業利益や経常利益の伸びは、財政状況が安定しているため、株価の伸びも期待できます。これらの情報は、四季報や会社の公式サイトで確認できるため、銘柄選びの指標にしましょう。

少額で買える銘柄を選ぶ

ポイントの3点目は、少額で買える銘柄を選ぶことです。特に知識や経験のない初心者は、いきなり多額の投資を開始するのではなく、少額から始めることをおすすめします。

少額投資ができるものとして、ミニ株が挙げられます。ミニ株とは株式ミニ投資の通称で、100株よりも少ない10株などから売買することができます。通常、国内株式の売買単位は100株ごととされていますが、ミニ株であれば100株以下でも株式を売買でき、投資資金も少額に抑えられます。

興味のある株主優待がある銘柄を選ぶ

ポイントの4点目は、興味のある株主優待がある銘柄を選ぶことです。株主優待とは、ある一定数以上の株式を保有している株主に対し、企業が配当金とは別に自社のサービスや商品を提供する制度です。

興味のある株主優待を選ぶことで、その会社のサービスや商品の知識を深めることができ、今後の投資の参考になります。株主優待の内容は、現物支給や金券など会社によって異なります。

初心者でも正しい知識を身につければ株は買える

今回は「初心者は株を買うな」における株の5つの原則を解説しました。本書では、初心者が株式投資を始めるうえで、分散投資、長期投資、インデックス運用、低コスト、積立投資の5つの原則に基づいて運用をすることが大切だと提唱しています。初心者はリスクを分散した運用を心がけましょう。

さらに、初心者は正しい知識を身につけることも重要です。「初心者か株を買うな」だけでなく、自分にあった投資の教科書を見つけましょう。

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