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証券の意味をわかりやすく解説。株券との違いや証券会社の業務まで理解しましょう

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新聞やニュースなどで耳にする証券ですが、そもそも証券とは何かご存知でしょうか?証券とは、企業や金融機関が発行する証明書であり、種類や役割がさまざまあります。この記事では、証券の意味、役割、種類についてわかりやすく解説します。さらに、証券の売買を担う証券会社の業務や5大証券についてもご紹介します。

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証券の概要

まずは、証券の概要について解説します。一言に証券と言っても、その種類や役割はさまざまです。証券の意味と種類、その役割についてきちんと理解しましょう。

証券とは

証券とは法的効力のある証明書のことです。つまり、証券を保有することで財産法上の権利や義務が保証されることとなります。

参考:そもそも証券投資には、どんなものがあるのですか?(松井証券公式サイト)

証券の種類

証券は大きく2種類に分けられます。まず1つめは有価証券です。有価証券とは、財産的価値のある証明書であり、株券や債券が有価証券に該当します。2つめは証拠証券です。その名の通り証拠としての証明書であり、借用書や受領書、預金証明書がなどが該当します。

証券は有価証券と証拠証券の大きく2種類あると上述しましたが、有価証券はさらに資本証券、商品証券、貨幣証券、受益証券、預託証券の5種類に分けられます。まず、資本証券は株や債券など資本を有する証券です。資本証券の所有者は配当金や利子を請求できる権利を保有します。商品証券は特定の商品やサービスを請求できる証券です。例えば、運送業者が発行する船荷証券は貨物の受け取りの証明書となります。貨幣証券は貨幣請求権証券とも言い、手形や小切手など貨幣を請求できる証券です。受益証券とは、信託財産の成果を受ける権利を有する証券です。そして、預託証券は、海外で株式を流通させるために発行させる証券です。

証券と株の違い

証券と株を混同する方も多くいらっしゃいますが、株は証券の1種です。証券の1種である有価証券に株が該当します。なお、債券も株と同様に有価証券に分類されます。

証券会社とは

次に証券会社について解説していきます。証券会社は、簡単に言うと有価証券の売買の取り次ぎ役です。例えば、証券会社は投資家の株の購入または売却の注文を一手に引き受け、投資家たちの代わりに証券取引所で売買を行います。こちらでは、証券会社の役割と5大証券会社について紹介します。

証券会社の仕事とは?就活や転職に役立つ証券会社の営業業務と特徴を解説

証券会社の役割

証券会社の業務は、主に以下の4つに分けられます。

  1. 委託売買業務
  2. 自己売買業務
  3. 引き受けおよび売り出し業務
  4. 募集・売り出しの取扱業務

では、それぞれの業務について詳しく解説します。

委託売買業務

委託売買業務またはブローカー業務とも言います。業務内容は、上述のように投資家の売買注文を証券取引所に取り次ぎます。この委託売買業務が証券会社のメインの役割で、投資家たちから受け取る手数料が証券会社の収入となります。

自己売買業務

ディーラー業務とも言い、証券会社が投資家として株や債券を売買します。証券会社が自ら売買することで証券の取引量が増加し、証券市場の活発な循環を促します。しかしながら、ディーラー業務を無制限にできるわけではなく、自己売買基準によって取引量が規制されています。

引き受けおよび売り出し業務

引き受けおよび売り出し業務は、企業が発行した株や債券などの証券を証券会社が買い取る業務です。証券会社は、株や債券を投資家に売る前提で買い取りますが、万が一売れ残った場合は証券会社が保有することになります。

募集・売出しの取り扱い業務

募集・売り出しの取り扱い業務は証券会社は投資家に対して企業の証券の購入などを促す営業を行います。募集・売り出しの取扱業務では、証券会社は証券を購入しません。また、引き受けおよび売り出しと違って、投資家が購入しなかった証券を引き取ることをしません。

証券と證券の違いとは?証券(證券)の概要と証券会社の役割を解説

主な証券会社

日本には5大証券と呼ばれる大手証券会社があります。会社ごとに社風や制度が違うため、就職活動中の学生のみなさんはその違いを把握しておきましょう。

野村證券

野村證券は、1925年に設立され、現在の預かり資産は100兆円と国内証券業界ではトップの金額です。証券業界で圧倒的な売り上げを誇る理由の1つに、野村證券特有の営業方法が挙げられます。野村證券では数字を重要視しており、「ノルマ証券」とも言われています。営業マンは年齢ではなく、営業成績ですべてが決まるため、成果主義の社風が根強く残っています。

大和証券

大和証券は創業110年を超える老舗証券会社です。大和証券および野村證券は銀行の傘下になっていないため、独立系証券会社と言われています。安定した売り上げで国内2位の売上高を誇ります。さらに、ハードな証券会社の中で比較的女性が働きやすいといわれており、女性役員も数多く在籍しています。

SMBC日興証券

SMBC日興証券も長い歴史を持つ証券会社です。日興証券として設立されましたが、外資系証券会社のシティグループの合併などを経て、現在のSMBCグループの傘下となりました。NIB制度という独自のキャリアアップコースがあり、3年目以降に投資銀行部門もしくはセールスなどのプロフェッショナルの職を選択することができます。

みずほ証券

みずほファイナンシャルグループ傘下の証券会社であり、銀行系証券会社です。2000年に第一勧業証券、富士証券、興銀証券の3社が合併したことで誕生しました。みずほ銀行との距離が近いために、みずほ証券においても銀行的なトップダウンの社風があると残っていると言われています。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

三菱UFJ銀行とモルガン・スタンレーが合併した証券会社です。三菱UFJ銀行と「銀証連携」を行っているために、銀行と証券会社の間で頻繁に異動が行われています。なお、モルガン・スタンレーへの異動も希望できるため、外資系企業に興味がある人にはおすすめです。

証券は財産的権利のある証明書のこと

今回は証券の意味について解説しました。証券とは、法的効力のある証明書であり、大きく有価証券と証拠証券の2種類に分けられます。有価証券は株券など財産的価値のある証明書で、証拠証券は借用書など証拠のための証券です。それぞれ証券ごとに役割が異なるため、きちんと違いを理解しましょう。

さらに、証券会社も証券に大きく関係します。証券会社に就職したい方は、きちんと証券会社の役割と5大証券の特徴についても把握するようにしましょう。

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