楽天証券のNISA(ニーサ)・つみたてNISA口座に関する情報をまとめました。利用手数料から、取扱商品、口座開設の手順、楽天証券でNISA口座を開設することのメリットとデメリットなどを説明します。NISA口座開設の際には、様々な金融機関と比較することでお得に利益を得ることができる場合があります。楽天証券の知名度だけで口座開設を決めず、NISA口座についてきちんと理解した上で判断していきましょう。
楽天証券のNISA(ニーサ)口座の特徴
楽天証券のNISA・つみたてNISA口座の特徴をお教えします。楽天証券のNISA・つみたてNISA口座は、他の証券会社とどのような違いがあるのでしょうか。
まずは楽天証券のNISA口座を利用することのメリットとデメリットの両方を理解して、自身の開設するNISA・つみたてNISA口座の金融機関を選択していきましょう。
メリット
楽天証券のNISA(ニーサ)口座を利用することで、投資家は以下のようなメリットがあります。
- 取扱商品数の多さ
- 手数料の安さ
- ネット上のみで口座開設が完了
- 電話注文が可能
- 投資信託で楽天ポイントが貯まる
楽天証券では、NISA口座を開設することができる証券会社の中でもトップクラスの取扱商品数を誇ります。
楽天証券のNISA口座では、ノーロード投資信託以外の売買・海外株式の売買以外に手数料が発生することはありません。投資コストを抑えた資産運用が可能です。
楽天証券で既に証券口座を保有している場合には、ネット上で簡単にNISA口座を開設して取引を開始することができます。
平日の8:00~18:00であれば、電話にて資産の売買取引を約定することができます。
楽天証券ならではのメリットで、購入や保有によって楽天ポイントが貯まります。貯まったポイントは1ポイント1円で換金でき、投資信託の購入にも使用できます。
投資可能な商品の多さや、手数料が安いことで、投資幅の広い、投資コストを抑えた資産運用を実現することができます。
デメリット
一方で楽天証券のNISAの(ニーサ)口座を利用することで以下のデメリットがあります。
- IPO(新規上場株式)に投資できない
- 店頭注文ができない
利益を上げることができる可能性が高いIPO株式ですが、楽天証券では対応していません。
楽天証券はネット証券会社です。そのため、実店舗での投資の相談や資産の売買を行うことはできません。
ネット証券会社である楽天証券は、店頭が無く、基本的にネット上で全ての手続きを行うこととなります。直接投資に関する相談をしたい方には不向きです。
楽天証券のNISA・つみたてNISA口座詳細
ここからは、楽天証券のNISA(ニーサ)・つみたてNISA口座の概要を説明します。NISA(ニーサ)・つみたてNISAから口座を開設する金融機関選びの際には以下のポイントを意識して選択することが重要です。
- 投資対象の数
- 手数料
- 注文方法の豊富さ
- 口座開設の簡易さ
NISA口座で取扱がある投資対象の数は、金融機関によって大きく異なります。例えば、NISA口座で投資を行っていく中で当初と違う金融商品に投資したくなった場合に、該当の金融商品が自身のNISA口座で取扱がないと、新規投資を行うことができません。NISA口座開設前に各金融機関の取扱商品数をきちんと確認することが大切です。
手数料は、投資家が資産運用で得られる利益から差し引かれます。利益額の大小を大きく左右する可能性があり、NISA口座の金融機関選びの非常に重要なポイントです。
また、様々な注文方法に対応している金融機関を選ぶことで、いつでも投資可能となる場合があります。自身に最適な投資スタイルで投資を行うことが可能となる可能性があります。
さらに、口座開設が簡易な金融機関を選択することで、いざ手続きを始める段階になった時に手続きの手間がかからなくなります。投資家の手間と時間を短縮することができる、重要なポイントです。
上述のポイントを意識して口座の特徴をきちんと理解した上で、利用を判断していきましょう。
NISAとは?初心者でも分かるNISA解説。種類と運用時の注意点
NISA(ニーサ)と積立NISAはどっちがおすすめ?口座の区分変更についても解説
取扱商品数
取扱商品数については、NISA(ニーサ)とつみたてNISAで異なります。それぞれについて確認しましょう。以下の数値は全て2019年1月30日時点での数値です。
NISA(ニーサ)
投資対象 | 取扱数 |
国内株式 | 3,720本 |
海外株式 | 2,848本 |
投資信託 | 約2,580本 |
楽天証券のNISA口座では、他証券会社と比較して国内株式・投資信託ともに取り扱い商品数が非常に多くなっています。様々な銘柄へ幅広く投資することができ、非常に便利です。取扱商品数についてはネット証券会社内で業界最高水準を誇ります。
松井証券ではNISA口座から海外株式へ投資することはできませんが、楽天証券では2,848本もの中から投資家が自由に投資対象を選択することができます。特に海外株式については、米国・中国・アセアンの株式へ投資することができます。
国内外問わず様々な銘柄にNISA口座から投資したい方に最適な証券会社と言えるでしょう。さらに、投資信託については投資対象地域や型によって以下のように取扱商品が分類されます。
分類 | 投資対象 | 取扱数 |
型 | 単位型 | 取扱無し |
追加型 | 2,569本(*2) | |
投資対象地域 | 国内 | −(記載なし) |
国外 | 0本 | |
内外 | 569本 | |
投資対象資産 | 株式 | 435本 |
債権 | 45本 | |
REIT(*1) | 49本 | |
その他資産 | 取扱無し | |
資産複合 | 18本(ミックスアセット) | |
独立区分 | MMF(*3) | −(記載なし) |
MRF(*4) | −(記載なし) | |
ETF | −(記載なし) | |
補足 | インデックス型 | 319本 |
特殊型(ブル・ベア型) | 14本 |
楽天証券のNISA(ニーサ)口座では、取扱のある投資信託のうち、全てが追加型の投資信託となっています。債権や不動産投資信託の取扱本数は大手ネット証券会社であるSBI証券に比べて少なく、SBI証券では187本の不動産投資信託の取扱があるのに対して、楽天証券では49本しかありません。
しかし、基準となる指数よりも大きな動きを目指すブル型とベア型それぞれを組み合わせたブルベア型ファンドの取扱本数は、SBI証券の12本よりも若干多くなっています。また、松井証券のNISA口座では、投資信託は707本しか取扱がなく、楽天証券の取扱本数が少なくないことが分かります。
豊富な投資対象の種類と本数の中から投資家自身が自由に投資先を判断したい方にはぴったりです。
(*1:REIT(リート)とは、複数の投資家から資金を集めて、不動産へ投資する金融商品です。賃貸料収入や不動産の売買益が投資家へ配当として還元されます。)
(*2:2019年3月20日時点の数値です。)
(*3:「マネー・マネジメント・ファンド」の略で、安全性の高い債券を中心に運用される投資信託です。)
(*4:「マネー・リザーブ・ファンド」のことで、超短期の債券で運用されている投資信託です。安全性が高い債権などで運用されます。)
参考:国内株式株価検索:検索結果(楽天証券株式会社公式サイト)
参考:ETF検索(楽天証券株式会社公式サイト)
参考:スーパーサーチ(楽天証券株式会社公式サイト)
参考:米国株式株価検索(楽天証券株式会社公式サイト)
参考:海外ETF(楽天証券株式会社公式サイト)
つみたてNISA(ニーサ)
楽天市場のつみたてNISA口座では、150本の投資信託に投資することができます。
つみたてNISA(ニーサ)では、投資可能な金融商品が金融庁によって限定されています。金融庁の指定した厳しい条件をクリアする、比較的安定した投資信託が163本厳選され、つみたてNISA口座ではこの中から対象を選択して投資を行うこととなります。
楽天証券では150本もの銘柄に対応しており、マネックス証券の145本や、松井証券の146本よりも多くのファンドの中から投資先を選択することができます。
参考:つみたてNISA取扱商品(楽天証券株式会社公式サイト)
参照:つみたてNISA対象商品届出一覧(金融庁公式サイト)
手数料
楽天証券のNISA(ニーサ)口座から投資を行う際の手数料は、以下のように設定されています。取引を行う商品によって手数料が異なりますので、利用開始後に慌てないよう、きちんと確認しておきましょう。
NISA(ニーサ)
楽天証券のNISA(ニーサ)口座では、一取引につき、投資対象ごとに以下の手数料が発生することとなります。手数料は一取引を行う度に発生する仕組みで
、資産の長期保有を行う場合には取引を行う回数が増えるため、特に手数料が非常に重要なポイントとなります。
投資対象 | 手数料 |
国内株式 | 無料 |
投資信託 | ノーロードは無料 |
ETF | 無料 |
REIT | 無料 |
海外株式 | 以下参照 |
海外ETF | 実質買い付け無料 |
楽天証券のNISA口座では多くの投資対象の取引手数料が無料となっています。投資信託のノーロードとは、販売手数料がかからない銘柄のことで、「ノーロード投信」と言われます。楽天証券のNISA口座では、ノーロード投資信託、海外のETFを扱う場合のみ手数料が発生する仕組みとなっており、他の証券会社のNISA口座と比較して、非常に手数料が安いのが特徴です。
例えば、松井証券ではNISA口座から投資信託の取引を行う場合、キャンペーンによってポイントバックによって手数料が実質無料となります。しかし、楽天証券ではそもそもノーロード投資信託では売買手数料がかからず、投資コストを抑えた資産運用を行いたい投資家にとって非常に魅力です。
海外ETFの売買手数料に関しては、キャンペーンによって手数料が全額キャッシュバックされることで、実質無料となっています。また、海外株式については、さらに国や地域によって手数料が以下のように異なります。
国 | 手数料 | 最低額 | 上限 |
米国 | 約定代金の0.486%(税込) | 5.4米ドル(税込) | 21.6米ドル(税込) |
中国 | 約定代金の0.54%(税込) | 540円(税込) | 5,400円(税込) |
アセアン | 約定代金の1.08%(税込) | 540円(税込) | -(記載なし) |
上述の手数料は、NISA口座以外の証券口座から投資を行う際と同様になっています。SBI証券のNISA口座から中国株式の取引を行う際には約定代金の0.2808%(税込)が手数料となりますが、楽天証券では約定代金の0.54%(税込)が手数料として差し引かれてしまいます。
ただし、手数料の最低・上限金額がSBI証券では香港ドルで換算されることから、為替の変動によって変化するリスクがありますが、楽天証券では日本円で設定されているため、安心です。さらに、2019年2月11日現在の為替でSBI証券の手数料最低・上限額を計算すると、最低額「50.76香港ドル=712.1円」、上限額は「507.6香港ドル=7,120.95円」となり、楽天証券の方が安い状態となっていました。(*1)
(*1:為替の変動によって大きく異なります。目安として参考にしてみてください。)
参考:一般NISAの手数料(楽天証券株式会社公式サイト)
参考:国内株式売買手数料0円/海外ETF買付手数料 全額キャッシュバック! (楽天証券株式会社公式サイト)
参考:
つみたてNISA(ニーサ)
つみたてNISA(ニーサ)の対象となる投資信託の販売手数料は、ノーロード(無料)とすることが政令で定められています。そのため、手数料がかかることはありません。これは政令によるもののため、どこの証券会社でも同様です。
取引所
楽天証券では、東京証券取引所と名古屋証券取引所の取引にのみ対応しています。札幌証券取引所(札証)、福岡証券取引所(福証)においては、楽天証券では取り扱いがありません。
参考:名古屋市場に上場している銘柄は、取引できますか(楽天証券株式会社公式サイト)
IPO(新規上場株式)
楽天証券のNISA(ニーサ)口座では、IPO株式へ投資することができません。
IPOとは、未上場企業が新規に株式取引市場に上場する際に、投資家に株式を取得させることを言います。上場前のIPO株式の価格は安い傾向にあり、上場後に株価が跳ね上がった銘柄が非常に多いため、人気の投資対象となっています。
しかし、楽天証券のNISA(ニーサ)口座ではIPO株式への投資には対応していないため、注意が必要です。
口座開設
ここからは、楽天証券でのNISA(ニーサ)口座開設の際の情報を説明します。これから楽天証券でのNISA(ニーサ)口座を視野に入れている方は、以下を参考に口座開設を検討してみてください。
ネットのみでの口座開設
楽天証券では、ネット上のみでのNISA(ニーサ)口座の開設を完了することができます。ただし、これは既に楽天証券にて通常証券口座を保有している場合のみです。
楽天証券で通常証券口座とNISA口座の開設を同時に行う際には、郵送されてきた資料をもとに口座開設を行う必要があるため注意が必要です。
参考:NISA口座開設方法のご案内(楽天証券株式会社公式サイト)
キャンペーン
楽天証券では、NISA口座に関連して以下のようなキャンペーンが配信されています。(*1)
キャンペーン名 | 期間 | 対象者 | 特典内容 |
即日買付制度スタート記念!NISA口座開設キャンペーン | 2019年1月4日(金)~2019年3月29日(金) | キャンペーン期間中に2018年以降のNISA口座(*2)を新規開設された方のうち、抽選で当選した合計2,000名 | 2,000ポイント(*3)の付与 |
国内株式売買手数料0円/海外ETF買付手数料 全額キャッシュバック! | なし | NISA・つみたてNISA口座を保有している方 | NISA口座内での国内株式(現物)の売買取引手数料が0円 海外ETFの買付手数料が全額キャッシュバック |
ジュニアNISA国内株式売買手数料実質0円! | なし | 楽天証券のジュニアNISA口座利用者 | ジュニアNISA口座内での国内株式の売買手数料が実質0円(*4) |
期間が限定されていないキャンペーンでは、NISA(ニーサ)口座での売買取引手数料が実質無料となるものが多く、投資コストを抑える際に非常にメリットとなります。
SBI証券に比べて実施されているキャンペーンが多く、投資家にとってメリットが大きいものも少なくありません。逐一確認して便利に活用しましょう。
(*1:全て2019年1月29日時点の情報です。)
(*2:一般NISA、つみたてNISAの両方です。)
(*3:投資信託の購入や楽天市場で使用可能な楽天スーパーポイントのことです。)
(*4:注文の時点では手数料を含んだ資金が仮拘束されます。約定日夕方のメンテナンス後に拘束が解除され、購買余力に戻される仕組みとなります。)
参考:即日買付制度スタート記念!NISA口座開設キャンペーン(楽天証券株式会社公式サイト)
参考:国内株式売買手数料0円/海外ETF買付手数料 全額キャッシュバック!(楽天証券株式会社公式サイト)
参考:ジュニアNISA国内株式売買手数料実質0円! (楽天証券株式会社公式サイト)
取引
ここからは、楽天証券のNISA(ニーサ)・つみたてNISA口座での資産取引に関する情報を説明します。楽天証券では電話での注文買い付けが可能で、これはネット証券の中で強みとなっています。
対応している注文方法や通常証券口座と比べた際のNISA・つみたてNISA口座の優遇、単元未満株への投資の可否などは利用する証券会社によって異なりますので、以下の情報をきちんと確認しておきましょう。
注文の種類
注文方法 | 対応の可否 |
ネット注文 | 可能 |
スマホ取引 | 可能 |
店頭注文 | 不可能 |
電話注文 | 可能 |
楽天証券はネット証券会社であることから、投資に関する相談を行うことができる店頭は存在しませんが、電話での相談受付や買い付け代行サービスが提供されています。
電話での買い付け代行サービスは、自動音声による案内サービスと、オペレーターが対応してくれるサービスの2種類が配信されています。自動音声の案内サービスは24時間対応ですが、オペレーターによる注文を行いたい場合には平日の8:00~18:00の時間帯に問い合わせる必要があります。
電話での買い付け注文は、ネットの利用に慣れていない投資家にとっては楽天証券の大きなメリットと言えます。ただし、時間が平日の日中に限られることから、サラリーマン投資家の方などにはあまり意味のないサービスでしょう。
参考:電話による代行発注サービス(楽天証券株式会社公式サイト)
口座優遇
楽天証券のNISA(ニーサ)口座では、キャンペーンによって通常証券口座よりも優遇を受けて投資を行うことができます。
口座優遇とは、通常証券口座よりも、NISA口座を利用する方が投資家が優遇を受けて資産運用を行うことができる仕組みです。楽天証券のNISA口座では、キャンペーンによって国内株式の売買手数料と海外ETFの買い付け手数料がキャッシュバックされて実質0円になることで、通常証券口座よりも優遇が受けられることとなっています。
参考:国内株式売買手数料0円/海外ETF買付手数料 全額キャッシュバック!(楽天証券株式会社公式サイト)
単元未満株
楽天証券のNISA(ニーサ)口座では、単元未満株への投資を行うことができます。
単元未満株とは、銘柄ごとに決められている最低売買単位のことで、1単元の株数に満たない株式のことを指します。単元未満株へ投資が可能になることで、少額投資が可能となります。
年間の投資可能額に制限があるNISAでは、少額での分散投資が可能になることで非常にメリットとなります。
情報
次に、楽天証券で投資を行う際に便利な、情報収集について説明します。投資は情報戦とも言われるほど、情報収集が鍵となります。楽天証券を使用すると、どのようなサービスを利用することができるのでしょうか。
投資相談
楽天証券では、投資に関する相談を直接行うことができません。電話での問い合わせや買い付け注文等への対応はありますが、投資を行う際の悩みを相談するサービスはありません。
通常の証券会社であれば、店頭にて直接資産運用に関する様々な相談を行うことができますが、楽天証券では行うことができないため、デメリットとなる可能性があります。
セミナー
楽天証券では、「勉強会」として様々なセミナーが開催されています。
楽天証券のセミナーは、東京や大阪に加えて、ネットで配信されるタイプのものがあります。誰でもインターネット環境があれば簡単に閲覧することができるため、非常に便利です。また、セミナーによっては公式サイトからセミナーの動画を見ることができるものがあり、いつでも確認することが可能です。
その他
楽天証券では、証券口座から投資を行うことで楽天スーパーポイントを貯めることができます。
楽天スーパーポイントとは、楽天グループ全体で使用することができるポイントで、例えば楽天グループのオンラインサイトである楽天市場での買い物の際には1ポイント1円として使用することができます。さらに、ポイントは自身が投資信託を購入する際に使用することも可能です。
他証券会社にはない独自のサービスでポイントの使用用途が幅広く、楽天証券の証券口座から株式売買取引、投信積立などを行うだけでポイントを貯めることができる、非常に便利なサービスです。
楽天証券でのNISA(ニーサ)の始め方
ここからは、楽天証券でNISA(ニーサ)口座を開設して投資を行うまでの始め方を説明します。楽天証券でのNISA口座開設を検討している方は、一度読んで大まかな流れを知っておきましょう。
NISA(ニーサ)口座を開設する
まずは、楽天証券にてNISA(ニーサ)、もしくはつみたてNISA口座を開設する必要があります。ここからは、NISA(ニーサ)口座開設時の注意点と楽天証券でのNISA口座開設の手順を解説します。
NISA(ニーサ)口座は1人1つまで
NISA(ニーサ)口座は、投資家一人につき1口座しか開設することができません。これは全ての金融機関を含めて1口座です。
既に他の金融機関でNISA口座を開設していた場合は新規のNISA口座は開設することができません。
特定口座を開設する
NISA(ニーサ)口座を開設する際には、証券口座の種類を「特定口座」にしましょう。証券口座には一般口座と特定口座の2種類がありますが、特定口座を選択することで年末の確定申告手続きを簡単に、もしくは無くすことができます。
確定申告手続きをなくすには、「源泉徴収あり」の特定口座にて証券口座を開設する必要があります。「源泉徴収なし」の特定口座では、確定申告手続きの際の必要書類が証券会社によって作成されることで手続きが簡易になるだけで、手続き自体は投資家が行う必要があります。
NISA(ニーサ)口座開設の流れ
ここからは、楽天証券でのNISA(ニーサ)口座開設の流れを説明します。楽天証券の証券口座を保有していない場合と、既に楽天証券にて証券口座を開設しているケースの2パターンについて、それぞれお教えします。また、それぞれのケースでオンライン申し込みと郵送の2つから申し込み方法を選択することができますので、そちらも解説します。
楽天証券の口座を保有していない場合
楽天証券の証券口座を保有していない場合には、総合取引口座(通常の証券口座)とNISA(ニーサ)・つみたてNISA口座の両方を同時に申し込むこととなります。以下の流れを確認して、オンラインもしくは郵送にて実際に楽天証券で口座開設を行なっていきましょう。
- オンライン申し込みの場合
- 郵送の場合
まずはオンライン上で必要書類をWebアップロードします。必要書類は本人の名前、住所、生年月日が明確に確認できる書類を用意する必要があり、運転免許証やマイナンバーカード、住民票の写しなどがこれに当たります。
その後、郵送にて届いた資料をもとにオンラインサイトにログインし、初期設定とマイナンバー登録を行って口座開設が完了します。マイナンバー登録は郵送スマホアプリの「iSPEED」から行う必要があります。
マイナンバー登録後、開設されたNISA・つみたてNISA口座から取引を行うことが可能となります。オンライン申し込みの場合には、申し込み開始からおよそ6日で取引を開始することが可能となります。
郵送の場合、まずは楽天証券の公式サイトから「総合証券口座・NISA口座同時申し込み」を選択して郵送で提出をクリックして、必要書類の郵送を楽天証券に請求します。
郵送されてきた書類に必要事項を記入し、本人確認書類とマイナンバー確認書類のコピーを付けて楽天証券に返送します。その後、楽天証券から送られてくる書類を基に、WEBサイトへログインして初期設定を行うことで口座開設が完了します。口座開設完了後はすぐに取引を開始することが可能です。
郵送の場合には約13日が取引開始までにかかるため、時間に余裕を持って開設申し込み手続きを行うことが重要です。(*1)
楽天証券の証券口座を保有している場合
次に楽天証券の総合証券口座を既に保有している場合のNISA(ニーサ)・つみたてNISA口座開設の方法をお教えします。既に証券口座を保有している方は、証券口座を保有していない方に比べて手続きが簡単で、申請後比較的すぐにNISA口座から取引を行うことができます。
- オンライン申し込みの場合
- 郵送の場合
楽天証券の自身の証券口座へログインし、まずは本人確認書類をWeb上でアップロードします。受付完了メールを受け取り、すぐに取引を開始することができます。ただし、マイナンバー登録がまだの場合には、スマホアプリの「iSPEED」からマイナンバー登録を行なって、実際に取引を行うことが可能となります。
受付完了メールは、最短で申し込みを行なった当日に届き、最短で当日からNISA口座での取引を行うことが可能です。
まずは楽天証券へログインして申し込み書類送付の申請を行います。書類が郵送されて来たら必要事項を記載し、本人確認書類のコピー同封して書類を返送し、受付完了メールが届いた時点からNISA口座にて取引を開始することができます。
郵送の場合には約10日でNISA口座から取引を開始することができます。(*1)
(*1:取引開始までの日数は、申し込む日時や手続きの状況によって変動します。)
参考:NISA口座開設方法のご案内(楽天証券株式会社公式サイト)
NISA(ニーサ)口座での商品の買い方
次に、楽天証券のNISA(ニーサ)もしくはつみたてNISA口座から実際に金融商品を購入する手順を解説します。
銘柄を選ぶ
投資商品の購入前に、まずは投資する銘柄を選ぶ必要があります。投資銘柄は、NISAの口座であれば株や投資信託など楽天証券にて取扱いのある様々な金融商品のなかから自由に選択することができます。
NISA口座から投資を行う際におすすめの銘柄は、配当を重視する場合やリスク分散を意識して銘柄選びを行うことが有効です。
ただし、つみたてNISA(ニーサ)では投資対象が金融庁によって限定され、厳しい条件をクリアした投資信託にしか投資することができないので注意が必要です。
注文の流れ
楽天証券のNISA(ニーサ)での金融商品の注文方法を解説します。NISA(ニーサ)もしくはつみたてNISA口座から実際に投資を行う前に、資産購入の流れを確認しておきましょう。
1.NISA(ニーサ)口座を開設する
まずはNISA(ニーサ)・つみたてNISA口座を開設する必要があります。自身の楽天証券での証券口座の保有状況に応じて、以下から口座開設を行いましょう。
2.取引資金を入金する
次に、開設したNISA口座に投資資金を入金します。楽天証券の総合取引口座(預り金)の資金を、そのままNISA口座での買付資金とすることができ、証券口座内での振替の必要はありません。
入金は、振込後にリアルタイムに楽天証券の預かりに資金が反映される「リアルタイム入金」、もしくは「通常振込入金」のどちらかの方法で行う必要があります。
3.取引を行う
入金した投資資金が楽天証券のNISA口座へ反映された時点で、取引を開始することができます。注文の際には、口座区分を「NISA」と選択することでNISA口座からの注文として扱われます。
参考:リアルタイム入金(楽天証券株式会社公式サイト)
参考:通常振込入金(楽天証券株式会社公式サイト)
ポイントを貯めつつお得にNISA(ニーサ)・つみたてNISA口座から取引を行いたい場合には楽天証券
楽天証券のNISA(ニーサ)・つみたてNISA口座について解説しました。楽天証券のNISA口座では、他の証券会社に比べて非常に多くの投資対象に対して投資を行うことができ、手数料の安さが非常に魅力的です。楽天証券の証券口座を保有していれば、最短でその日中にNISA口座を開設して取引を開始することができるため、手続きが簡単な点も大きなメリットです。
また、楽天グループで利用可能な楽天ポイントを資産運用を行うことで貯めることができ、さらにそのポイントを投資信託の購入などに回すことができます。さらに、WEBの管理画面が見やすく、投資初心者であっても利用のハードルが低い点もメリットと言えます。
楽天グループのサービスをよく利用する方や、手数料を安く抑えてNISA口座から投資を始めてみたい投資初心者の方にメリットが多くなっていますので、楽天証券のNISA口座から資産運用を行っていきましょう。