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NISA(ニーサ)の売却タイミングはいつがベスト?売却以外の選択肢と運用の注意点も解説

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NISA(ニーサ)口座内での保有資産の売却タイミングを解説します。投資における資産の売却タイミングは投資の利益や損失を左右する大きな決断で、売却タイミングを迷ってしまう投資家も少なくありません。資産の売り時の考え方、売却時の注意点、さらにNISA口座内の資産を売却しない場合に投資家が取り得る対応を説明します。

NISA口座から資産の売却を行うひとの画像

NISA(ニーサ)の売却と税金の仕組み

NISA(ニーサ)口座内の資産の売却と、税金の仕組みを説明します。NISA制度を利用して投資を行なっている方に役立つ情報が盛りだくさんですので、参考にして自身の資産運用に活かしていきましょう。

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勘違いしやすい非課税の仕組み

NISA(ニーサ)制度では、年間で120万円の非課税枠が設定されています。非課税枠とは、非課税適用を受けられる利益に該当するための、投資資金の制限です。NISAでは、年間で120万円以内の投資資金から行った投資の利益は全て非課税で受け取れます。

参考:NISAとは(金融庁公式サイト)

非課税期間の仕組み

NISA(ニーサ)では、非課税枠だけでなく非課税期間が指定され、投資家は非課税期間内に非課税枠内の投資資金で行った投資の利益を非課税で受け取れます。

非課税期間は、NISA口座から投資を始めた時点の年を基準に数えられ、NISAでは最大で5年間、非課税適用を受けて利益を得られます。

NISA(ニーサ)の売却のタイミングは?

NISA(ニーサ)口座での保有資産の利益確定となる売却タイミングを解説します。株式や投資信託に関わらず、投資における資産の売り時の判断は非常に難しいものです。きちんと理解して、自身が保有資産の売却を行う際の参考にしていきましょう。

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非課税期間にいつでもできる

NISA(ニーサ)口座での保有資産は、非課税期間の5年間であればいつでも自由に売却できます。NISA口座から資産売却を行った際には、非課税期間内に非課税枠内で行った投資の利益であれば、非課税適用を受けて利益を受け取れます。

ただし、NISA口座を開設している証券会社によっては、売却時に取引手数料がかかる場合があります。証券会社の情報を逐一確認することが大切です。

売り時の考え方

NISA(ニーサ)口座での保有資産の売り時の考え方を解説します。通常証券口座に比べて、損失が発生した際の投資家のデメリットが多いNISAでは、株式や投資信託に限らず様々な金融商品について、売り時の見極めが重要となります。以下では、NISA口座での保有資産の売却タイミングを判断する際の基準とすべき三基準をお教えします。

利益確定タイミングをしっかり見極めて、賢くNISAを活用していきましょう。

目標価格に到達した場合

NISA(ニーサ)口座から金融商品を購入する際に、目標資産額について具体的な基準を定め、資産価格がその基準に到達した時点で利益確定のために売却する方法です。

購入資産の状態を考慮して、値上がりパターンを想定して具体的な金額を設定すると、迷わず売却に踏み切れる可能性が高くなります。

損切り

保有資産に損失が発生している状態で売却する方法です。含み損(*1)となっている保有資産の今後の値上がりが期待できない場合に、さらなる損失の拡大を防ぐ目的で行なわれます。

含み損となっている資産をそのまま保有し続け、取り返しのつかない事態にならないよう、損切りの判断を下すのも大切です。

(*1:保有資産に損失が発生している状態です。)

目標利率に達した場合

投資商品の運用利率が目標値に達成した時点で売却する方法です。「購入時の価格から20%上がったら売却する。」など具体的な数値を決め、基準を達成した時点ですぐに売却できます。

NISA口座から資産を購入する際に、自身の投資スタイルなどを考慮して具体的な目標利率を定めておくと、利益確定タイミングを迷う可能性が低くなります。

売却時期にかかわるNISA(ニーサ)の注意点

売却タイミングを判断する際に注意したいケースを3パターンご紹介します。

NISA制度を利用した投資は、売却タイミングを自由に選択できるため、利益や損失の確定を投資家自身の判断で行うこととなります。注意点を理解したうえで、保有資産の売却を判断していきましょう。

損失が出た状態での特定口座への移行

NISA(ニーサ)口座内の資産を課税口座へ移管する場合は、移管時の資産額で移管されます。そのため、移管後の資産の値動きによって、損失に加えて課税される可能性があります。

これは、NISA口座での購入価格よりも移管時の資産額が低く、さらに移管後の課税口座から移管時よりも高値で資産を売却した場合に発生するデメリットです。

例えば、NISA口座にて100万円の資産Aを購入し、資産額が80万円となった時点で課税口座へ移管したとします。移管後は移管時点の価格が資産価値とされるため、その後資産Aが90万円まで値上がりした時点で売却すると、10万円の利益が出たと見なされ、利益に対して課税されます。

つまり、当初のNISA口座での購入価格から10万円の損失が発生しているにも関わらず、損失に加えて課税されてしまう可能性があります。

参考:NISA口座から特定口座への移管について(マネックス証券株式会社公式サイト)

損益通算ができない

NISA(ニーサ)口座では損益通算を行えません。

通常の証券口座を複数個保有している場合には、全ての証券口座の一年間の利益と損失を合算でき、これを損益通算と言います。しかし、NISA口座では損益通算を行えないため、NISA口座から行った投資の損失をそのまま被ることとなり、投資家の負担が大きくなる可能性があります。

売却対象は指定できない

NISA(ニーサ)口座では、口座内の資産を売却する際にどの資産を売却するかを指定できません。NISA口座内の資産は購入タイミングが古いものから順番に売却されます。(*1)

例)2014年に購入した株式と、2017年に購入した投資信託をNISA口座内で保有していたケース
・2014年株式は売却、2017年投資信託のみ保有:可能
・2014年株式、2017年投資信託どちらも売却:可能
・2014年株式のみ保有:不可能
購入タイミングが2014年株式の方が古いため、2014年株式を売却しない限り2017年購入の投資信託を売却できません。

NISA口座から資産を売却する際は売却資産の口数を指定するできず、売却額を指定して売却できます。しかし、金融商品の購入は口数を指定して行われるため購入時の確実な価格が分からず、売却価格をいくらに設定すれば売却したい資産を売却可能なのかもはっきりしません。

上述の例で、保有株式のうち、2014年購入の株式を一部売却したい場合には購入時の価格を計算して売却金額を設定しなければなりませんが、2014年の購入時の株式の価格は明確に分かりません。そのため、2017年購入の投資信託を多少売却することになっても少し多めに売却金額を設定する、もしくは複数回に分けて売却を行うという方法を取る必要があります。

(*1:先入先出法と言われる方式です。)

売却しない場合の選択肢

非課税期間の終了時に投資家が取り得る、売却以外の対応を解説します。NISA口座内の保有資産の状態によって最適な対応が異なりますので、それぞれの対応についてきちんと理解して賢く資産運用を行えるようにしましょう。

NISA利用から5年後の対応を解説。手続きやロールオーバーについて

ロールオーバー

非課税期間を延長する方法です。非課税期間終了時に新たなNISA(ニーサ)口座を開設し、そちらに資産を移してさらに5年間、非課税適用を受けられます。

参考:NISAのポイント(金融庁公式サイト)
NISAのロールオーバーとは?概要やデメリットと上限撤廃のメリットを解説

課税口座へ移管

通常の課税口座である、一般口座や特定口座へ移管する方法です。移管後は通常証券口座からの取引となるため、売却益に税金がかかります。

非課税期間終了前に何も手続きを行なわなかった場合、NISA口座から通常証券口座へ自動的に移管されます。

NISA(ニーサ)口座での運用の注意点

NISA(ニーサ)口座から資産運用を行う際の注意点を二点、お教えします。事前に確認しておかないと脱税となる可能性があります。きちんと理解してNISAを賢く利用しましょう。

売却後の再投資枠

NISA(ニーサ)の非課税枠は、年1回しか使えません。そのため、非課税枠を消費して購入した資産を同年内に売却したとしても、その分の非課税枠は復活せず、非課税枠を使用した再投資は行えません。

ただし、一度も使用していない非課税枠がある場合には同年内であれば使用して新規買い付けを行うことが可能です。

確定申告

ここからは、通常証券口座の確定申告手続きの有無を解説します。資産の売却益が非課税となるNISA(ニーサ)では、納税を目的とする確定申告を行う必要はありません。しかし、資産運用益に課税される通常証券口座では年末に確定申告を行って納税を行う場合があります。

以下では、通常証券口座の種類によって異なる、確定申告手続きの有無を説明します。

NISA・積立NISAで確定申告は必要?運用する際の注意点も解説

源泉徴収ありの場合

通常証券口座で源泉徴収があるのは、特定口座(源泉徴収あり)にて証券口座を開設している場合です。源泉徴収がある証券口座の場合、確定申告を行う必要はありません。

源泉徴収とは、何らかの収入が発生した場合に、収入金額に応じて受取り前に税金が差し引かれる制度です。資産の運用益が発生し、投資家の証券口座に振り込まれる度に税金が引かれるため、年末に確定申告を改めて行う必要はありません。

参考:特定口座(金融庁公式サイト)

源泉徴収なしの場合

一方で源泉徴収がない場合とは、特定口座(源泉徴収なし)、もしくは一般口座にて証券口座を開設している場合です。源泉徴収なしの場合には、年末に投資家が自身で確定申告を行う必要があります。

事前に税金を差し引く源泉徴収が行なわれないと、年末にまとめて一年間の資産運用益に対する税金を納める必要があります。

ただし特定口座(源泉徴収なし)の場合には、証券会社が計算した年間の投資利益額を元に納税手続きを行えます。一般口座の場合には、年間の投資利益額の算出から納税までを投資家が行う必要があります。

NISA(ニーサ)運用における売却以外のポイント

NISA(ニーサ)制度を活用して投資を行う際の売却以外のポイントを説明します。既にNISA口座を開設している方だけでなく、これからNISA口座を開設して、非課税にて投資の利益を受け取りたい方も、以下のポイントを理解して、NISA口座から投資を行う際に役立ててください。

口座選び

NISA(ニーサ)口座は投資家1人につき1口座しか開設できません。これは全ての金融機関とNISAの全種類を含めて1口座です。そのため、どこの金融機関でNISA口座を開設するかどうかは非常に重要なポイントとなります。

金融機関によって、手数料や取扱商品数などが細かく異なるため、自身の投資スタイルに合わせて最適な金融機関を選択しましょう。

商品選び

NISA(ニーサ)口座では、非課税枠が指定されており、投資資金に制限があるため、投資先選びがポイントとなります。またNISA口座で行った投資で損失が発生した場合の、投資家保護制度がないため、NISA口座での投資でできるだけ損失を出さないためにも、商品選びは非常に重要です。

高確率で利益を上げられる金融商品や価格変動が大きくない投資信託を選択するなど、自身の投資スタイルに合わせた商品を選択しましょう。

NISA(ニーサ)とはいえ損失リスクがあることを理解し、売り時は考えておきましょう

運用益が非課税となるNISA(ニーサ)の、売却タイミングを解説しました。運用益が非課税となり、投資初心者向けと言われるNISAですが、損失リスクが潜んでいおり、売却タイミングの判断は難しいです。

また、NISAでは損失が発生した際の投資家保護制度がないため、損失を投資家が全て負担する必要があります。自身で損切りルールや目標利率を決めて投資を始めると、売却タイミングを迷う可能性が低くなりますので、売り時に関して迷う不安がある場合にはルールを決めてから投資を始めましょう。

非課税期間内に賢くNISAを活用できるよう、注意点や考え方をきちんと理解して事前に売り時を考えておきましょう。

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