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株投資は1万円からできる?それとも100万円必要?株投資の最低資金と始め方も解説

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株式投資を始めるにはいくら必要なのでしょうか。これから投資を始める方向けに、投資の必要資金と最低投資必要額をお教えし、その後で実際の始め方を簡単に解説します。最後には投資初心者におすすめな少額投資が可能な単元株銘柄と証券会社もご紹介します。自身の投資にすぐに役立つ具体的情報が盛りだくさんですので、参考にして手法等を活用していきましょう。

株式投資の始め方と資金について書かれた本の画像

株式投資を始める際に必要な資金とは

株式投資を始めるには、どのくらいの投資資金を用意する必要があるのでしょうか。株式投資を始めるにあたって必要となる投資資金について解説します。

株式の種類と価格

株式には様々な種類がありますが、ここからは投資資金の最低額を調べるために少額投資が可能な株式を2種類お教えします。

単元株

単元株とは、株式の売買取引を行うことができる単位のことで、100株で1単元となります。一般的に「株式」と言う場合にはこの単元株のことを意味し市場で株式を購入する際には1単元単位で行なわれることとなります。

単元株の購入は、購入時点の株式会社の株価に応じて異なりますが、例えば11月29日時点で大手自動車メーカーのトヨタ自動車の株式を購入しようと思った場合、29日の終値で1株の値段が6,866円となっているため、実際には68万円6,600円から購入可能となります。他にも例えば食料品メーカーのキリンの株式は終値が1株2,716円となっており、1単元27万1,650円から購入することができます。(*1)

つまり、株式投資を行う際には最低資金として10万円は必要となり、100万円弱を用意することでようやく自由に銘柄選びを行うことや複数銘柄(*2)の購入が可能となります。

(*1:全て2018年11月29日の終値を基準に計算しています。)
(*2:株式の名称のことです。株式会社の名称がこれに当たります。)

参考:単元株(SMBC日興証券株式会社)

ミニ株

ミニ株とは、1株や50株といった1単元以下の単位から購入可能な単元未満株式のことです。これは証券会社によって提供されているサービスで、証券会社によって購入可能な銘柄や購入可能な最低株式数が異なります。

例えば、単元株式にてトヨタ自動車の株を購入する際にはおよそ70万円(*1)が必要なのに対し、ミニ株で1株から購入可能な場合には約6,800円から買うことができます。大手企業の株式を1万円以下で購入し利益を得ることができるため、まとまった投資資金を用意することができない投資家にとって非常に魅力的なサービスです。

(*1:全て2018年11月29日の終値を基準にした概算です。)

参考:単元未満株式(野村證券株式会社公式サイト)

株式投資はいくらから始めれば良いのか

株式投資は、ミニ株制度を活用することで少額から投資を始めることができます。では、実際にはいくらくらいを用意して株式投資を開始するのが妥当なのでしょうか。ここからは株式投資開始前に用意すべき具体的投資資金について解説します。

大原則は余剰資金で始めること

投資にリスクは付き物です。そのため、株式投資を行う際の元本(*1)は基本的に自身の生活を妨げることがない、使用用途のない余ったお金で行うことが大切です。

もしも自身の資産を全て投資資金に当ててしまった場合に保有株式が大暴落すると、一気に資産を失うこととなり投資家自身の生活が成り立たなくなってしまいます。そのため、無くなってしまっても生活に支障のない資金で投資を行うことが大切です。

(*1:投資資金のことで、資産運用時の元手となる資金を指します。)

余剰資金があっても10万円〜30万円程度まで

これまでの貯金によって余剰資金が100万円以上あり、高額投資を行うことが可能な場合であっても、投資初心者は少額投資から始めていくことが重要です。

投資初心者は、株式投資のからくりを理解していない状態で高額投資をして大きな損失を被るリスクがあります。例えば、投資を始めて最初から100万円を投資し、20%のマイナスが出た場合には、それだけで一気に20万円のマイナスが出ることとなります。余剰資金が沢山ある場合でも、少額から投資を開始して、まずは株式投資の仕組みや感触を掴むことが大切です。

初心者の株式投資における資産の注意点

投資初心者が投資を開始する際には、多くの注意点があります。そこで以下より、投資初心者が株式売買取引を行うにあたって知っておきたい注意点を3点お教えします。具体的な投資手法になりますので、きちんと理解してリスクの少ない投資を行っていきましょう。

分散投資

分散投資とは、投資対象や1度の投資金額を分散させる投資方法のことです。投資対象や資金を分散させることで、リスクの分散を行うことができます。

分散投資は、投資対象を分散させるに伴って投資資金も分散されることとなり、1銘柄のみに高額を投資した際に比べて、1銘柄が大暴落した際に被る損失が軽減されるメリットがあります。また、ミニ株制度を活用することで、様々な投資対象に投資することができ、投資初心者でも幅広い金融商品の運用を試すことが可能になります。

利益が出せるようになってから増資

投資初心者が投資を始めてからすぐに投資資金を増資(*1)することは非常に危険です。

投資は自身の投資額に応じてリターンを得られる可能性がある一方で、投資資金が高額となるほどハイリスクを背負うこととなります。投資を始めて具体的に利益が出るまでは、闇雲に投資資金を増やしてもその増資が吉と出るか凶と出るか全く予測がつかず賭けとなってしまいます。

まずは少額にて始めた投資において利益が発生したあとで増資を行うことが大切です。

(*1:資金を増やすことです。ここでの意味は、株式会社が資本金を増やす目的で行う増資とは異なります。)

現物取引のみ

現物取引とは、株式売買取引を行う際に投資家の保有資産の範囲内で取引を行うことを言います。取引にはこの現物取引のほかに信用取引として、証券会社から投資資金もしくは株式を借り入れて保有資産以上の株式を取引する方法があります。

信用取引を行う際には、自身の資産を証券会社の担保に入れて借金をすることとなるため、信用取引にて購入した株式が損失となった場合には、株式投資における損失分に加えて、証券会社から借り入れた資金分のマイナスを被ることとなります。投資初心者は経験が少なく特に損失を生じる可能性が高いことから、このデメリットを被るリスクが高くなるため、基本的に現物取引にて株式取引を行うことが大切です。

10万円程度で始められるIPO投資

IPO(あいぴーおー)株式とは、新規上場株式のことです。個人投資家が取引を行うことができる株式は、株式市場に上場している銘柄に限られ、基本的に上場前の株式を売買することはできません。しかし、このIPO株式に関しては、新たに上場が決まった時点で抽選にて事前購入することが可能となっています。

株式が市場に公開されることで、上場した株式会社は誰からでも資金調達を行うことができるようになり、知名度が上がることから株価も上場前に比べて上がる傾向が高いです。そのため、上場前にIPO株式を購入しておくことで、高確率で投資利益を上げることが可能となります。

上場前の株式は低価格なことが多く10万円ほどの投資資金を用意すればよく、値上がりの可能性が高いことから、IPO株式は投資初心者にとって非常に魅力的な投資対象と言えます。

参考:IPO(野村證券株式会社公式サイト)

株の始め方

株式投資を始める際に必要となる投資資金について解説しました。では、投資資金が用意できた後、どのような手順を踏んで株式投資を開始していけばよいのでしょうか。ここからは、スマホだけで可能なネット証券会社における株の始め方を簡単に説明します。

証券会社を選ぶ

株式投資を行う際に、まずは証券口座の開設が必須です。証券口座は開設する証券会社によって同じ証券口座でも手数料や投資可能な銘柄や金融商品に違いがあります。自身の行いたい投資スタイルや投資対象から最適な証券会社を選択することが大切です。

資料請求

証券会社選びの際には、インターネット上で公式サイトを確認することで証券口座の情報を得ることができます。もしも公式サイトの情報が不十分であれば、直接証券会社に資料請求を行って自身に最適な証券会社を選定しましょう。

必要書類を揃える

次に、証券口座開設の際に必要となる書類を用意することが必要となります。

  • マイナンバー確認書類
  • 通知カードまたは個人番号カードのいずれかです。

  • 本人確認書類
  • 運転免許証やパスポート等の写真付きのものを用意することでスムーズな手続きを行うことができます。

    ネット証券会社では、基本的にこの2種類の書類が用意されていれば最短で翌営業日から(*1)取引を開始することができます。

    (*1:SBI証券、オンラインからのEXPRESS口座開設の場合です。)

    参考:口座開設の流れ-オンラインでの口座開設<EXPRESS口座開設> (個人のお客さま) (SBI証券株式会社公式サイト)

    開設口座の種類に注意

    証券口座は、年末に確定申告(*1)手続きを行う必要があるかどうかによって3種類に分かれます。

    1. 一般口座:納税額の算出から確定申告を全て投資家が行う口座
    2. 特定口座(源泉徴収なし):確定申告書類は証券会社が作成、確定申告手続きのみを投資家が行う口座
    3. 特定口座(源泉徴収あり):源泉徴収にて納税が完了しているので手続きが不要となる口座

    一般口座では、ある1年間の自身の投資履歴を記録しておく必要があり非常に手間がかかります。そこで特定口座を選択することで確定申告の手間が軽減されることとなります。ただし、源泉徴収ありの特定口座を選択することで、本来所得税の控除適用を受けることができる年間20万円以内の投資利益(*2)に対しても自動的に課税される可能性があるため、注意が必要です。

    (*1:1月1日から12月31日の期間内の所得額を計算し、申告・納税する一連の手続きのことです。)
    (*2:国税庁によって、給与所得以外の収入が20万円となる場合には所得税がかかりません。ただし住民税は課税されます。)

    参考:確定申告が必要な方(国税庁公式サイト)

    入金する

    証券口座の種類を決定し、開設が完了したら証券口座に投資資金を入金します。証券口座への入金は銀行ATMから行うことが可能ですが、ネットバンキングを活用することで無駄な手数料がかからないケースや、提携銀行の口座から行うことで手数料が無料となることもあります。

    開設する証券口座の情報をしっかり確認しておきましょう。

    少額で買えるおすすめの単元株

    投資初心者は、少額での分散投資を行うことがおすすめです。そこでここからは少額投資が可能な単元株のおすすめ銘柄をご紹介します。(*1)銘柄選びは投資初心者には非常にハードルが高く、悩んでしまう方が非常に多いポイントですので、参考にして自身の投資に役立てていきましょう。

    (*1:単元株の購入可能額は2018年11月29日時点の終値を基準に比較しています。)

    みずほ(8411)

    銀行業を中心にサービスを提供するみずほフィナンシャルグループです。1単元の購入可能な価格が18,850円となっており、2万円以下の投資資金から株式投資を始めることができます。

    双日(2768)

    卸売業を営む商社、双日です。終値が401.0円となっており、1単元は40,100円から購入することができます。ここ5年で順調に株価が上昇しているのも初心者には嬉しいポイントです。

    丸紅(8002)

    双日同様に卸売業を営む商社、丸紅です。1単元が85,070円とこちらも10万円以下の少額から投資を始めることができる銘柄です。

    ミニ株を扱える少額投資におすすめの証券会社

    少額投資が可能な単元株銘柄をご紹介しましたが、少額投資を行う際にはミニ株制度を活用することも可能です。そこでここからは、ミニ株を購入することができるおすすめの証券会社をご紹介します。

    SBI証券

    ネット証券会社の最大手で、ネット証券会社のなかで口座開設数NO1、国内株式の売買代金シェアNO1を誇ります。

  • 手数料
  • 約定代金×0.500%(税込0.540%)
    最低手数料:50円

  • 取扱銘柄
  • 東証(1部・2部・マザーズ・JASDAQ)・名証(1部・2部・セントレックス)・福証(Q-Board含む)・札証(アンビシャス含む)上場銘柄

    SBI証券のミニ株投資では、取扱銘柄のうち名証以降の銘柄は売却取引のみを行うことができます。配当は保有株式数に応じて受け取ることができ、24時間365日いつでも注文を行うことができます。

    単元未満株(S株)とは (SBI証券株式会社公式サイト)

    マネックス証券

    外国株式のなかでも特に米国株式投資に強いマネックス証券です。

  • 手数料
  • 約定代金×0.500%(税込0.540%)
    最低手数料:48円

  • 取扱銘柄
  • 東証(1部・2部・マザーズ・JASDAQ)・名証(1部・2部・セントレックス)・福証(Q-Board含む)・札証(アンビシャス含む)上場銘柄

    手数料は、インターネットからミニ株取引を行った場合には上述の金額となりますが、電話経由で行った場合には「約定金額×1.0%(税込1.08%)・最低手数料1,905円」となります。また、取扱銘柄については買付取引は東証・名証上場銘柄のみが行うことが可能となっています。売却については全ての取扱銘柄が行うことができます。

    ワン株(単元未満株) (マネックス証券株式会社公式サイト)

    カブドットコム証券

    三菱UFJフィナンシャル・グループのネット証券会社です。

  • 手数料
  • 約定代金×0.500%(税込0.540%)
    最低手数料:48円

  • 取扱銘柄
  • 東証(1部・2部・マザーズ・JASDAQ)・名証(1部・2部・セントレックス)・福証(Q-Board含む)・札証(アンビシャス含む)上場銘柄

    カブドットコム証券のミニ株取引では、マネックス証券と全く同じ料金体系ですが、電話経由で行った取引については上述の手数料に加えて2,000円が加算されます。また、買付取引は東証・名証上場銘柄のみが行うことが可能で、福証(Q-Board含む)・札証(アンビシャス含む)上場銘柄については売却取引に限定して取引を行うことができます。

    プチ株®(単元未満株) (カブドットコム証券株式会社公式サイト)

    少額で始められるものの勉強は必須

    株式投資を始める際の必要資金について解説しました。単元株は、基本的に最低でも10万円の資金が必要なことがほとんどですが、銘柄によっては5万円以下から購入することができます。また、単元未満株式(ミニ株)を選択することで有名企業の株式を1万円以下の少額から購入することが可能です。

    ただし、低価格な銘柄がその後の投資にメリットがあるかどうかは明確ではなく、投資には常にリスクが付いて回ります。また、高額投資を行うことで、ハイリターンの可能性とともに、売り時や買い時といったタイミングを逃すことで大損を被る可能性があります。まずは少額投資から始め、株式投資について勉強しながら自身に最適なやり方を見つけていきましょう。

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