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初心者が始めるなら株とFXのどっち?稼ぎやすさやリスクはどう違ってくる?

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投資を始めようか考えている方、株式投資やFXの仕組みや違いをきちんとご存知でしょうか?今回は株とFXの違いについて解説します。必要な資金や難易度、リスク、稼ぎやすさまで解説しているので、投資を開始する前に確認するようにしましょう。

株とFXについて学んでいる人

初心者でもわかる株とFXの違いとは

株式投資やFXは資産運用の手段です。それぞれ投資方法が違えば、口座やリスク、必要な資金額なども異なります。投資を始める前にまずは正しい知識を身に付けるようにしましょう。

株とは

株とは企業に出資したことを証明する証明書です。新しい企業や事業を立ち上げる時には、多額の資金が必要になり、企業だけでは賄えない場合は投資家たちから資金を募ります。

その際企業は資金を提供した証明書を発行し、投資家に渡します。その証明書が株であり、株で設立された会社を株式会社と言います。

投資家たちは資金を提供する代わりに、配当金や株主優待の受取りや株主総会にも参加する権利も与えられます。また、株は売買することができ、株によって資産を運用することを株式投資と言います。

株初心者にもわかる 株式投資の概要〜株式投資を始める前に抑えるべき知識〜

FXとは

FXは外国為替証拠金取引のことであり、Foreign Exchangeの略称です。外国為替証拠金取引とは証拠金を元手に各国の通貨を売買する取引のことを指します。各国の通貨は経済や政治などで日々変動します。FXではその価格の変動に合わせて売買することで利益を出す仕組みとなっています。

例えば1ドル80円が100円に変動した場合、80円の時にドルを購入し、100円の時に売却すれば20円分の儲けになります。逆に100円で購入し80円で売却すれば20円分損をすることになります。このようにFXで儲けるためには高く売って安く買う、もしくは安く買って高く売ることが重要になります。

初心者のためのFXの基礎〜仕組みからリスクまで〜

違い①投資対象とその数

まず株とFXでは投資対象とその数に違いがあります。株の投資対象は主に企業です。企業の数だけ投資先があるため投資対象の数も1,000以上にも及びます。

一方FXの場合、投資対象は通貨です。世界中の通貨を合わせても200を超えることはなく、主要な取引通貨はさらに限られます。実際に運用する場合は投資先の多さやその数も考慮しましょう。

違い②レバレッジ

レバレッジとは少額資金でも運用ができるシステムです。例えば100円の資産にレバレッジ2倍をかけることで、200円の資産で運用が可能になります。株ではこのレバレッジが大きくても3倍程度です。

しかし、FXではレバレッジを最大25倍までかけることができます。つまり、FXの方が少額資金で運用が開始できるのです。しかし、レバレッジはかければかけるほど、損失も大きくなるデメリットもあるので注意しましょう。

違い③取引時間

株の取引可能時間は朝9時から11時30分の間と午後12時30分から15時までとなっています。この時間帯が証券取引所の開場時間であり、株は取引所でのみ取引が行われるからです。

FXの場合は基本的に24時間取引が可能です。FXは世界各国の為替市場で取引が行われており、日本の為替市場が閉まっても海外の為替市場を利用して取引ができるからです。ただし、株もFXも休日に関しては取引できません。

違い④必要資金

株とFXでは取引をするための必要資金も異なります。株は銘柄によって価格に違いはありますが、最低でも数万円は必要です。一方のFXでは数千円からの少額資金でも投資を始めることができます。これはレバレッジの違いが関係しています。

FXは株と比べて高いレバレッジをかけて取引をできます。3倍ほどしかない株と違い、FXでは最大25倍までかけることができます。さらに海外口座を利用すれば数百倍のレバレッジをかけることも可能です。

違い⑤売買差以外の利益

株もFXも基本的には売買差額から利益を得ます。株はこれに加えて、配当金や株主優待などの権利を得ます。特に株主優待は株特有の利益であり、株主優待の内容も企業によって商品券や金券、商品詰め合わせなど異なります。

FXでは売買の利益に加えてスワップポイントという利益が得られます。スワップポイントとは金利のことです。ただし、銀行の金利と違ってFXのスワップポイントは毎日受け取ることができます。

違い⑥相場変動要因

株とFXは投資先が違えば、相場の変動要因も違います。株の相場変動要因は企業の財務や会計などの企業業績です。FXでは金融政策や世界経済などのマクロ経済が相場変動要因となります。

しかし、変動要因が違えど金融政策が株に影響することもあれば、企業業績がFXに影響することもあります。どちらの投資を行うにせよ、日頃の情報収集は欠かさず行うようにしましょう。

違い⑦値動き

株は企業の業績によって値動きが変わります。特にベンチャー企業のような成長株に関しては変動が大きく、1日に30%ほど値動きをすることもあります。

そんな値動きが大きい株に比べて、FXは比較的値動きが小さくなっています。1日の平均値動きは1%前後で、大きくても2%程度にとどまっています。年間を通しても株は変動が大きく、FXは変動が小さいため、株の方が資産の増加率が大きくなっています。

株とFXならどっち?

株とFXの違いを7つご紹介しました。では、実際に始めるならどちらの方がいいのでしょうか?難易度、稼ぎやすさ、リスクの3つの観点から始めやすさを比較してみました。また、仮想通貨との比較についても解説していますので参考にご覧ください。

難易度は?

株もFXも相場変動要因を考慮して取引を行います。前述したように株はミクロ経済が、FXはマクロ経済が影響しています。

しかし、FXはマクロ経済でも非常に多くの要因が複雑に絡み合っています。FXは為替相場ですが、為替にはその国の経済状況や銀行の施策、さらには貿易量や政治なども影響します。

一方の株は、メインはその企業の業績です。新商品や財務など相場変動要因は比較的シンプルです。これらを考慮するとFXの方がより難易度が高いかもしれません。

稼げるのは?

短期的に稼ぐことができるのはFXです。その要因の1つはレバレッジです。レバレッジは資金効率を上げるため、少額資金からのスタートであっても短期間で資産を増やすこともできます。

さらに、FXは24時間取引が可能です。専業トレーダーであればFXの方がはやく資産を増やすことも可能です。しかし、株価も変動率が非常に高いため、銘柄によっては短期間で多額の資産を稼ぐこともできます。

リスクは?

株もFXもリスクはあります。株であれば企業が倒産した場合に提供した資金は投資家の元に戻ってくることがありません。また、株価が暴落すれば多額の損失を生むことになります。

一方、FXでも通貨が暴落すれば損失に繋がります。さらに、FXではハイレバレッジをかけている場合はさらにハイリスクになります。特に海外口座であれば100倍近くのレバレッジをかけることも可能のため、リスク面ではFXの方が高いかもしれません。

仮想通貨は初心者には向かない

最近では株やFXに次いで仮想通貨のブームも到来しています。しかし、投資をしたことがない場合は安易に仮想通貨に手を出すのはやめておきましょう。

仮想通貨はまだ新しい投資方法であり、相場も安定していません。予想外の相場変動も多いため、プロであっても予測することが困難です。そのため、仮想通貨は投機的要素が強い投資でもあります。

また、取引所からの仮想通貨の流出が相次いでいます。正しい知識もないままに仮想通貨を始めるのはリスクが高いため、まずは株やFXから始めてみることをおすすめします。

株とFXの税金の違い

株とFXでは所得の区分が違います。そのため、税率や確定申告の方法についても異なってきます。税金は必ず支払わなければいけないので、正しい知識を身につけるようにしましょう。

所得区分

所得区分は以下の10種類です。

①利子所得
②配当所得
③不動産所得
④事業所得
⑤給与所得
⑥退職所得
⑦山林所得
⑧譲渡所得
⑨一時所得
⑩雑所得

株の所得は、配当金は②配当所得、売買は⑧譲渡所得、株主優待は⑩雑所得です。FXの所得は⑩雑所得に区分されます。

損益通算

損益通算とは上記の10種類の所得の損益を一定期間内であれば相殺することができる制度です。これは税金対策で使うことができます。所得額が高ければ高いほど税金は高くなりますが、利益が出た所得は損失が出た所得と相殺することで節税が可能です。

しかし、株で出た損益とFXで出た損益は相殺ができません。それはFXと損益通算ができる所得は雑所得に限られるからです。株の売買損益は雑所得に含まれないため対象外となります。

株とFXの口座開設

株とFXの違いや特徴はわかっていただけたでしょうか?では、さっそく取引を開始していきましょう。株もFXも取引をするためには口座を開設する必要があります。では、それぞれおすすめ会社をご紹介します。

株の口座開設

株の口座は証券会社からネット証券まで多岐に渡ります。それぞれ手数料やサポートの違いもあるので、必ず自分にあったところを選ぶようにしましょう。

SBI証券

SBI証券は口座開設数トップを誇ります。ツールも使いやすく、取扱商品も充実しています。さらに、初心者のためにサポート体制も充実しています。知名度、使いやすさ、手数料の安さなど総合的に評価が高いため、どこの口座がいいかわからないという方はまずはSBI証券から開設することをおすすめします。

松井証券

少額取引であれば松井証券がおすすめです。松井証券は1日の株式約定代金が10万円以下であれば手数料無料で利用できます。さらにNISAの取引手数料も無料なので、取引額が高額でなければ松井証券でコストを抑えた運用を行えます。ただし、取扱商品は少ないため、専業トレーダーやプロトレーダーは物足りないかもしれません。

楽天証券

楽天証券は店舗を構えないネット証券です。楽天証券の特徴はスマホアプリの使いやすさです。スマホアプリiSPEEDは株の取引からニュース、資産状況までスマホで一括確認できます。また、楽天会員であれば申し込みがスピーディーに行え、楽天スーパーポイントやJALマイルの交換など、楽天ならではの特典もあります。

マネックス

米国株をメインに取引する場合はマネックスが最適です。マネックスは米国株取扱数トップで、AppleやFacebook株も購入可能です。手数料も安く、米国株は5ドルから購入できます。また、ワン株取引では1万円から株を始めることができるため、少額取引をしたいという方にもおすすめです。

FXの口座開設

FXも会社によってそれぞれ特徴があります。特に約定力とスプレッドが重要な指標となります。この2つの指標をもとに自分にあった口座を探しましょう。

SBI FXトレード

SBIグループではFXも取扱しています。SBI FXトレードの特徴は1通貨単位から取引が可能なことです。取引通貨単位とは取引が可能な通貨の単位のことで、FX会社によって単位が異なります。1通貨単位は約4円で、SBI FXトレードは少額資金から投資を開始することができます。

GMOクリック証券

GMOクリック証券は非常に知名度の高いFX会社で、初心者からプロまで使っています。FX取引高も世界トップレベルです。GMOクリック証券はスプレッドが狭いことでも知られており、特に米ドル/円の通貨ペアは0.3銭となっています。サポート体制も充実しているため、初心者におすすめです。

DMM.com証券

GMOクリック証券と同じくDMM.com証券も非常に有名なFX会社です。DMM.com証券もスプレッドが狭いことで知られていますが、取引ツールにも定評があります。特にスマホツールでは画面の見やすさや取引のしやすさなど業界トップです。スマホで取引することが多い方はDMM.com証券が最適です。

株とFXの違いを理解して、ご自身のスタイルに合う投資方法で始めましょう

今回は株とFXの違いについてご紹介しました。株もFXも投資先や稼ぎやすさ、リスクなどそれぞれ違いはありますが、自分の性格や生活スタイルにあったものを選びましょう。また、始める前にはある程度の知識を身につけて投資を開始するようにしましょう。

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