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FXのレバレッジのかけ過ぎには要注意。初心者のレバレッジの目安とは

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FXのレバレッジは少額資金で投資ができる制度です。しかし、レバレッジをかけることで大きな利益を得る一方で、大きな損失を抱えることにもなります。初心者の方は、レバレッジの仕組みについてきちんと理解し、リスクを抑えた取引を心がけましょう。

FXのレバレッジを計算しているパソコン画面

FXにおいて重要なレバレッジ

FXでは、レバレッジと呼ばれる制度を利用することができます。これは株式投資にはない制度であり、FXが少額資金で投資ができる要因です。しかし、レバレッジは使い方次第では、大損する原因にもなり得ます。

FXレバレッジの仕組み

FXのレバレッジは、自己資金以上の金額で取引ができる制度です。FXが株式投資と比べて少額の資金で開始することができるのは、このレバレッジのおかげなのです。FXは資金にレバレッジをかけて、取引します。

そもそも、投資には現物取引と信用取引に分かれます。現物取引とは、自己資産をもとに取引する投資です。一方の信用取引は、証拠金と呼ばれる資金を証券会社に預け、証券会社から資金を借りて取引する投資で、FXが信用取引に該当します。

FXでは、証券会社に証拠金を預けますが、その際レバレッジをかけることで証拠金以上の金額で取引することができます。そのため、少額資金でも取引をすることができます。

なぜレバレッジが便利か

レバレッジは少額資金で投資する際に便利です。例えば、1,000円の証拠金しか用意できない場合、2倍のレバレッジをかけると、2,000円で取引することができます。つまり、レバレッジは倍率が高ければ高いほど、多額の取引をすることができます。

国内ではレバレッジは最大25倍までしかかけることができませんが、海外FXでは最大で500倍ものレバレッジをかけることができます。

レバレッジの注意点

レバレッジはメリットばかりではありません。レバレッジの使い方次第では、損失を膨らませる原因にもなります。

ハイリスク・ハイリターン

レバレッジをかけることは、ハイリスク・ハイリターンの取引になることを意味します。100円の証拠金にレバレッジ25倍をかけた場合(2,500円まで取引可能)で、具体例を見てみましょう。

1ドル100円を20ドル分購入し、1ドル110円で売却すると200円の儲けになります。一方で、1ドル90円に売却してしまった場合、200円の損失になります。本来の証拠金であれば、100円までしか取引できないのに、25倍のレバレッジをかけることで、証拠金の2倍の利益もしくは損失が発生します。

上記のように、レバレッジをかければかけるほど、利益も損失も大きくなるのです。レバレッジをかけることは、ハイリスク・ハイリターンになることを忘れないでください。

強制ロスカットされやすい

レバレッジをかけると、強制ロスカットされやすくなります。FXでは、強制ロスカットと呼ばれる制度があります。強制ロスカットとは、取引において証拠金以上の損失が発生しそうになった場合、業者が投資家の取引を強制的に確定する方法です。強制ロスカットは、レバレッジが高ければ高いほどされやすくなります。

初心者はレバレッジなし

FXを始めたばかりの初心者は、できるだけレバレッジをかけないようにしましょう。レバレッジは、かければかけるほど、証拠金が無くなるのが早くなります。初心者の方は、まずはレバレッジなしで取引を開始し、経験やスキルを身につけてから徐々にレバレッジをかけていきましょう。

レバレッジのかけ方と計算

実際にレバレッジを計算してみましょう。レバレッジは、通貨レート、取引数量、資金から算出します。

レバレッジの計算

レバレッジは以下の計算式で算出します。例えば、資金が1,000円の方が、1ドル100円(通貨レート)、100通貨(取引数量)を購入した場合はレバレッジは10倍になります。

(通貨レート×取引数量)÷資金=レバレッジ

個人が自由に設定できない

レバレッジは、個人が自由に決めるものではありません。レバレッジは、資金に対する保有ポジション比率によって算出されます。つまり、資金に対する取引量によって、FX会社が自動で計算し、決定します。ポジションごとではなく、口座全体で計算されるため、注意しましょう。

国内FXレバレッジ規制の動き

現在、国内FXの最大レバレッジは25倍に規制されています。しかし、このレバレッジが10倍にまで引き下げられる可能性があるのです。

国内レバレッジ規制は年々強化傾向にあり、2010年に50倍、2011年には現在の25倍にまで引き下げられました。引き下げ強化の背景には、投資家の財産保全を目的に金融庁が規制を強めていると言われています。この引き下げにより、国内FX業者の売上減少や海外FX業者の利用者の増加が懸念されています。

レバレッジは慎重に

今回はFXのレバレッジについて解説しました。FXのレバレッジは、資金以上の金額で取引ができる仕組みです。レバレッジには少額資金で投資ができるメリットがある一方で、損失も増えてしまうリスクも伴います。

レバレッジのリスクを少しでも抑えるためには、過剰にレバレッジをかけることを避けることが大事です。特に、知識やスキルのない初心者がハイレバレッジで取引するのは危険です。もし、レバレッジをかけるのであれば、きちんとリスクについても把握しましょう。

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