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初心者のためのFXの基礎〜仕組みからリスクまで〜

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「そもそもFXとはなに?」今回はそんな疑問にお答えするために、FXの基礎知識について初心者でもわかりやすく簡単に解説しています。FXの始め方からデメリット、また初心者が陥りやすい失敗についても解説しているので、FXを始める前に必ず目を通しましょう。

FXの基本知識から学んでいる人

初心者でもわかりやすいFXの概要と仕組み

FXでは正しい知識を身につけることが重要です。知識の有無はFXで生き残れるかどうかに大きく関わってきます。初心者の方はFXを始める前に、正しい知識を身につけるようにしましょう。

FX=外国為替証拠金取引

まずはFXは何なのかを解明していきましょう。FXとは外国為替証拠金取引のことであり、Foreign Exchangeの略称です。外国為替証拠金取引は、証拠金を元本に各国の通過を売買する取引です。日本では1998年に外国為替及び外国貿易法が改正されたことを皮切りに取り扱いが開始されました。

FXの仕組み

FXは通貨価値によって利益や損益が確定します。この通貨価値は日々変動するので、その変動に合わせて売買のタイミングを見極めることが重要です。

例えば1ドル80円が100円に変動した場合、80円の時にドルを購入し、100円の時に売却すれば20円分の儲けになります。これがFXでの儲ける仕組みです。逆に100円で購入し80円で売却すれば20円分損をすることになります。FXで儲けるためには安く買って高く売る、もしくは高く売って安く買うことが重要です。

【初心者向け】FXの仕組みはどうなっている?

初心者でもわかりやすいFXの特徴

投資にはFXのほかにも株式投資や投資信託、不動産投資などがありますが、そのなかでもFXにしかないメリットがあります。その一方でFXのデメリットもあります。メリット、デメリットともにしっかりと理解しておきましょう。

FXのメリット

FXのメリットは主に以下の5つです。

・24時間取引可能
・不況でも利益が出せる
・少額資金で取引ができる(レバレッジ)
・スワップポイント

では、1つずつ解説していきます。

24時間取引可能

FXのメリット1つめは24時間取引が可能であることです。通常、株式投資では取引時間が午前9時から午後3時までと決まっていますが、FXでは24時間取引をすることができます。

これはFXが世界中の為替市場を介して取引されているからです。東京の市場が閉まってもニューヨークやヨーロッパ市場が動いているため、24時間できるのです。しかし、土日に関しては終日取引はできないので注意してください。

不況でも利益が出せる

FXの2つめのメリットは不況であっても利益が出せることです。株式投資では、不況になると株価が下がるため儲けを出すことができにくくなります。

しかし、FXは差額分で利益を出すため、たとえ不況であっても通貨を安く買って高く売ることさえできれば儲けることができるのです。つまり、FXは景気に左右されることなく利益を出すことができます。

少額資金で取引ができる(レバレッジ)

FXにはレバレッジと呼ばれる特徴があります。レバレッジを利用すれば元本以上の資金で取引することができます。例えば100円の元本でレバレッジが2倍の場合、200円の資金で取引することができます。

このレバレッジのメリットは少ない元本であってもFXを始められることです。海外では100倍以上のレバレッジをかけることができますが、日本では25倍までと定められています。

スワップポイント

スワップポイントとはFXにおける金利のことです。金利は通貨によってそれぞれ異なり、この金利の差で利益を出すことができます。

例えば日本円(金利1.0%)を売却して、ドル(金利1.5%)を購入すると0.5%(1.5-1.0)がスワップポイントとして受け取ることができます。スワップポイントは毎日受け取ることができる金利のため、FXの利益に大きく影響します。

FXのデメリット

24時間取引が可能で少額資金でスタートできるFXですが、一方でデメリットもあります。必ずデメリットも理解しておくようにしましょう。FXのデメリットは主に以下の3つです。

・24時間相場が動いている
・レバレッジ取引による損失拡大リスク
・システム障害リスク

24時間相場が動いている

FXのメリットの1つに24時間取引ができることを挙げました。逆に言えば24時間常に相場が動いているのです。あなたが寝ている間や仕事をしている間に相場が大きく変動することもあるのです。

あなたが目を離した隙に大きく儲けることもあれば、大きく負けることだってあります。取引ができない間はポジションを保有し続けるのは避け、決済をしておくようにしましょう。

レバレッジ取引による損失拡大リスク

レバレッジは利益も大きければ、損失も大きくなるリスクを伴います。例えば100円の元本でレバレッジ2倍をかけた200円で取引した場合、100円で取引した場合よりも損失額も大きくなることがあります。

この損失はレバレッジが大きくなれば大きくなるほど損失額も膨大になります。レバレッジはむやみにかけないようにしましょう。また、仮想通貨FXでもレバレッジが利用できますが、その際も注意するようにしてください。

システム障害リスク

FXはパソコンもしくはスマートフォンで取引をします。取引の際にシステムエラーが起こってしまうと取引が中断してしまうことがあります。システム障害の対策としては、システムがしっかりとしたFXを業者を選ぶ、複数のFX業者を利用する、パソコンとスマートフォン両方で取引ができるようにするなど、リスクを分散するようにしましょう。

FX初心者に多い失敗例

FXのメリット、デメリットはきちんと理解していただけたでしょうか?では、次からはFX初心者に多い失敗例をご紹介します。初心者が陥りやすい失敗はいくつかありますが、今回はその中でも特に多い3つの失敗例を解説していきます。

利益を増やすために高レバレッジ取引

初心者が陥りやすい失敗の1つはレバレッジをかけ過ぎてしまうことです。レバレッジは少額資金でもFXを始められるという魅力もありますが、その分リスクも大きいことが特徴です。

特に一発逆転を狙う初心者はハイレバレッジにする傾向にありますが、非常にハイリスクです。スキルも経験も少ない初心者はハイリターンを求め過ぎずに、堅実に資産を増やしていくようにしましょう。

なかなか損切りができない

これは初心者に限らず、FXトレーダーであれば誰もが1度は経験する失敗です。損切りとは損失している状態でポジションを確定することです。初心者はなかなか損切りに踏み出せず、そのまま損失が膨らむ失敗がよく起こります。

損失を確定する損切りですが、悪いことばかりではありません。むしろ、損失を大きくさせないための必要な手段です。FXで重要なことは1回の取引で大きく負けてしまわないことです。

ニュース等の情報に左右されすぎる

FXにおいて情報収集は重要なことです。しかし、その情報に振り回されないように気をつけなければいけません。特にネットには多くの情報が出回っており、中には悪意のある情報も紛れています。
情報収集する際は、必ず信用できる情報元から得るようにしましょう。そして、不必要に情報に振り回されないようにしましょう。

FXと株式投資の違い

投資には様々な種類がありますが、特にFXと株式投資が代表的でしょう。みなさんはFXと株式投資の違いをきちんと理解できていますか?FXと株式投資の違いを正しく理解し、自分にあった投資方法を選ぶようにしましょう。

投資対象の数と種類

まず、FXと株式投資では投資の対象とその種類が違います。FXの投資対象は通貨です。一方株式投資は企業が投資対象となります。また投資対象の数ですが、FXで取引できる通貨はFX業者にもよりますが20~50程度です。

株式投資では企業の数だけ投資する先があります。株式投資の方がより選択肢が広がりますが、その分知識量も求められます。

相場の変動要因

FXと株式投資では相場が変動する要因も変わります。FXでは世界経済や為替などマクロ経済が要因となり、株式投資では企業の業績や会計などミクロ経済が要因となります。

FXと株式投資によって要因が異なれば、取引に必要な情報も異なります。どちらの投資をするか迷っている場合は、自分の興味のあるニュースや経済事情が影響する投資を選びましょう。

スワップポイントと配当金

FXも株式投資も基本的に売買金額の差で利益が算出されます。FXではそれに加えてスワップポイントと呼ばれる金利で利益を得ることができます。株式投資の場合は売買金額に加えて配当金が受け取れます。配当金とは企業が黒字のときに受け取れる利益です。さらに株式投資では株主優待でも利益が還元されることがあります。

取引時間

前述したようにFXは平日であれば24時間取引をすることができます。一方の株式投資の取引時間は平日の午前9時から午後3時までとなっています。(11時30分〜12時30分は日本証券取引所が昼休憩のた取引できません)忙しい方にとっては、平日であればいつでも取引できるFXは大きなメリットでしょう。

レバレッジ

FXにはレバレッジがあると言いましたが、実は株式投資にもレバレッジは存在します。しかし、FXの最大25倍までと比べて約3.3倍と低く制限されています。これは株式投資の1つの取引の金額がFXよりも高額であり、ハイレバレッジがリスクになってしまうからです。

必要資金

FXはわずか数千円の資金から取引を開始することができます。一方株式投資の場合、企業の株価にもよりますが、最低でも数万円は必要になります。株式投資の方が資金が必要なのは、レバレッジの低さが影響しています。

FXでは最大25倍までレバレッジをかけることができますが、株式投資は数倍ほどしかかけれないため不足分は自分で資金を用意しなければいけません。

FXの始め方

FXに仕組みを学んだら、次は実際に取引を開始してみましょう。FXを始める手順は以下の通りとなっています。

・FX業者を選ぶ
・必要書類を集めて口座を開設
・入金
・注文

まずはじめにFX業者を選んでいきましょう。

FX業者を選ぶ

FX業者はいい加減に選んではいけません。業者によって手数料やシステム、サポートに大きな差があるからです。

FX業者を選ぶポイントは①業者の規模②手数料③約定力の3つです。約定力とは注文が成立するまでの素早さです。FXの相場は常に変動しています。約定力が低いと注文時と成立時の価格に大きな差が生まれてしまいます。

必要書類を集めて口座を開設

FX業者が決まれば、次は口座を開設しましょう。口座を開設する際には本人確認書類とマイナンバー確認書類が必要になります。マイナンバー確認書類ですが、マイナンバーカードもしくは通知カード、住民票のどれかになります。

開設する口座は1つに限らず複数開設するようにしましょう。万が一FX業者にトラブルが発生した場合に、ほかの口座を開設することでリスクを分散させるためです。

入金して取引開始

口座を開設したら入金し、取引開始の準備をましょう。入金する際に注意して欲しいのが、FX業者によって初回入金額が設定されていることです。

たとえ5,000円の資金でスタートしたい場合でも、初回入金額が10,000円で設定されていれば10,000円で入金しなければいけません。FX業者を選ぶときは初回入金額も確認しておきましょう。

注文の仕方

すべての準備が完了したら、さっそく取引を開始させましょう。FXの注文方法にはいくつか種類があります。今回は絶対におさえておくべき基本の注文方法をご紹介します。

成行注文(クイックトレード)

成行注文はもっとも基本の注文方法です。相場の変動に合わせて自分のタイミングで買い売りの注文を行います。

成行注文は約定力が大きく影響します。約定力が低いと成行注文の成立が遅れてしまい、自分の予想外の値で成立します。成行注文をメインに行う場合は必ず約定力の高いFX業者を選ぶようにしましょう。

指値・逆指値注文

指値・逆指値注文はあらかじめ設定したレートに到達した場合に自動的に成立させる注文方法です。指値は自分の予想通りに値動きした場合に指値注文となり、逆に予想外の値動きをした場合に逆指値注文となります。つまり、ドルを保有しており、高い値段で売却できたら指値注文、安い値段で売却したら逆指値注文です。

OCO注文

OCO注文は先ほどの指値・逆指値注文を同時に出しておく注文方法です。さらに、OCO注文にはクイック+OCO注文という方法があり、成行注文と同時に指値・逆指値注文が出せる注文方法です。指値や逆指値のどちらかの注文が成立した場合、もう一方の注文は自動的にキャンセルされます。

IFD注文

IFDONE注文とも呼ばれる注文方法です。この注文方法では〇〇円で買い(売り)、〇〇円で売る(買う)と設定します。つまり「1ドル100円になったら買って、1ドル120円になったら売る」と注文を出しておきます。IFD注文を利用すれば、成行注文のように相場に張り付かなくてもいいのがメリットです。

トレール注文

トレール注文は、レートの動き幅によって逆指値注文が変更されます。つまり、レートによって損切りの値段が変わっていきます。トレール注文は損失を最小限に抑えられる注文方法なので、自分でなかなか損切りができない方におすすめの注文方法です。ただし、FX業者によってトレール注文ができない場合もあります。

FXの仕組みを理解し、無理のない運用を開始しましょう

今回はFXの基本的な知識や仕組みについて解説しました。正しい知識もないままにFXを開始するのは、ギャンブルと変わりありません。FXの世界で生き残りたいのであれば、絶対に知識を身につけてから開始するようにしましょう。FXをきちんと理解していれば、初心者でも資産は増やしていくことが可能です。

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