FXは株式投資と比べて少額資金で始めることができ、さらにスマートフォンでいつでも取引できます。こういったメリットが注目され、FXを始める人が増加しています。その一方で、FXで失敗をし、辞める人も増えています。今回はFXにおける失敗の原因や失敗例について解説します。トレーダーたちの失敗談から失敗しない方法を学びましょう。
FXで失敗しないために
FXで資産が増えるのを夢見ている方も多いかと思います。しかし、実際にFXで儲けているのは約10%と言われており、残りの90%はFXで資産を増やすどころか、減らしているのが現状です。そのなかで、FXで生き残るために大切なのは、FXの失敗の要因を知ることです。
FXの失敗とは
FXでの失敗とは、負けることではなく、損失が膨らみ続けることです。どんなプロでも一度も負けたことのない人なんていません。彼らは負けることはあっても、一度の負けを最小限に抑えています。その一方で、FXで失敗する人たちは負けないために、一度の取引を勝つまで続けてしまいます。
FXで重要なのは、一度の負けを小さくすることです。一度の負けを小さくすることで、負けの経験を重ねてもトータルの損失は最小にすることができます。
FXで大損する理由を体験談から学ぶ。FXに失敗し、借金地獄に陥る人の共通点とは
FXで失敗する人のパターン
FXで失敗する人たちには、以下の共通点が挙げられます。
- 損切りをしない
- 過剰なレバレッジ
- 曖昧な情報だけでトレードする
- 投資の目標設定をしていない
- ナンピンを繰り返す
1.損切りをしない
FXで失敗をする人の共通点は、損切りをしないことです。損切りとは、取引の損失を確定することです。取引を始めたばかりの初心者はなかなか損切りができません。なぜなら、損失を抱えることになるからです。しかし、勝ち続けている人たちは損切りをこまめにしています。損切りをすることで、損失が小さくなることを知っているからです。
2.過剰なレバレッジ
失敗の原因2点めは、過剰なレバレッジです。FXでは、資金にレバレッジをかけることで少額資金でも取引ができます。しかし、レバレッジには落とし穴があります。それは、レバレッジをかけた分だけ損失も大きくなることです。過剰にレバレッジをかけてしまう方は、損失まで考慮できていないことがほとんどです。
3.曖昧な情報だけでトレードする
FXでは、ビギナーズラックで初心者が勝てる現象が多々起こります。ビギナーズラックを経験した初心者は、勝てると勘違いしてしまい、仕組みを理解せず、曖昧な情報と感覚だけで取引を続けてしまうのです。しかし、本当に勝つためには、分析は欠かせません。自分なりの手法や分析方法を確立すれば、どんな状況でも冷静に対応することができます。
4.投資の目標設定をしていない
生き残っている人たちは、投資の目標を明確にしています。目標やゴールを設定しないと、無駄にトレードを繰り返すことになり、失敗の原因となります。FXは回数をこなせば勝てるというものではありません。勝てている人たちは、1日のトレード時間や量を決め、それ以外では一切取引をしません。
5.ナンピンを繰り返す
ナンピンを繰り返すことは、FXの失敗の要因となります。そもそもナンピンとは、保有しているポジションを買い増し、もしくは売り増しすることです。簡単に言うと、資産の追加です。しかし、ナンピンは初心者には難しい手法と言われています。価格が上がるか下がるか予想が難しい中で、買い増しのタイミングを見極めるのが難しいからです。初心者が安易にナンピンをすることは、損失を膨らます原因にもなり得るのです。
FXで失敗した人の体験談
では、実際にFXで失敗した人の体験談を見てみましょう。体験談を見ることで、FXで負ける人はどういった取引をしているのかを知ることができます。
【2018年版】FXのコピペからわかる投資で成功する人・失敗する人の特徴
損切りをしない失敗例
損切りは、一度の負けを小さくするための手段でもあります。損切りのタイミングを逃すと、損失は際限なく増えてしまいます。以下は、損切りによって損失を膨らませてしまった事例です。
サブプライム問題の影響でドルが不安定。
でもここが狙い目ですね!
下がった所で100枚買いました!
115.37×100枚残高100万円
今日は初だったので、朝からずっと様子伺ってました!
今が買いです!2007年09月08日
さようなら最初で最後ってこういう事を言うんですね・・。
昨日夜中に114.43で強制ロスカットされてしまいました。
現在残高6万円。一回の取引で半年分の給与が飛びました。
すごくショックでこれからどうやって生きていけばいいか分かりません。-94万円
う・・。
何度も言いますが、FXで生き残るために重要なのは一度の負けを小さくすることです。そのためには、自分なりの損切りルールを定め、忠実に守りましょう。具体的な損切りルールに関しては後述します。
主婦の失敗例
兼業トレーダーが増える中、主婦の方でFXを始める方も増加しています。手軽に始められるようになりましたが、その一方で借金を抱えるほど損失を生み出している人も増えています。以下は、主婦で失敗した事例です。
旦那に内緒でFXしている幼なじみから今、嗚咽のような声で電話がかかってきた。
家の貯金、今のスイ円の暴騰で全部溶かしたんだと。1300万。どうにかしてたすけて…おねがい…って言われたけど、とりあえず一晩考えさせくれって電話切った。まじ困った。
引用元:【人生オワタ】FXの痛々しすぎるコピペまとめ!破産・借金・大損の体験談が辛すぎる
主婦の方でFXを始める場合、資金の使い方が重要になります。なぜなら、主婦の方の資産は、ほとんどが夫との共有資産だからです。万が一失敗した場合、自己責任では済みません。FXを始める場合は、家族に相談してからにしましょう。
損失がわかりやすい動画例
実際の取引を動画で見ることができます。こちらの動画は、損切りが出来ずに、大損をしてしまったトレーダーの投資動画です。
何度も言いますが、一度の負けを抑えるために損切りは必要です。損切りのルールを決めずに行う投資は、ギャンブルと同じです。
FXの失敗要因を解説している漫画例
FXの失敗を学べるのは体験談だけではありません。以下は、漫画でFXの仕組みから失敗の要因まで解説しているサイトです。金融の知識がないが、FXを始めたいという方は、こういったマンガなどから学ぶことをおすすめします。ただし、儲ける方法だけでなく、失敗する要因やリスクについてもきちんと勉強しましょう。
失敗例を教訓とした失敗しない方法
FXで生き残っていくためには、失敗の原因を知るだけではいけません。その失敗から、失敗しないための教訓を学ぶことが大切です。FXの儲ける方法を学ぶことと同様に、FXで負けないための方法を学ぶことも大切です。
具体的な投資計画を立てる
FXを開始する前に、具体的な投資計画を立てましょう。計画性のない投資はギャンブルと同じです。
また、計画があることで、相場が予想外に変動した時にも対処することができます。失敗する人はその場の感情で売買をする傾向にあります。事前に情報収集し、計画的に資産を増やしましょう。
損切りルールを決める
FXにおいて損切りは非常に重要です。しかし、ただ損切りすればいいというわけではありません。ルールを決めて、そのルールにしたがって損切りすることが大切です。
損切りルールの例としては、総資金から1回あたりの最大損失額を決めておくことです。そのほかにもpip数やエントリーを目安にする方法もあります。プロトレーダーの参考にするのもひとつです。
余剰資金で少額投資
FXは余剰資金で投資しましょう。FXに限らず、投資の世界では投資資金は余剰資金を使用することが前提です。生活費で投資してしまうと、取引に対して冷静でいられなくなります。
また、投資は少額から始めることも大切です。特に金融知識のない初心者は、少額資金から開始し、経験を積んでから少しずつ資金を増やすようにしましょう。
デモトレードで経験を積む
実際の取引を始める前に、まずはデモトレードで経験を積みましょう。どんなに知識を身につけても、実際のトレードでは予想外の事が発生します。デモトレードではリアルに近いトレードができるため、より知識を深める事ができます。
ただし、デモトレードは練習であることを忘れないようにしてください。デモトレードで勝ったからといって、実際の取引で勝てるとは限りません。デモトレードは、知識を深めるための手段に過ぎません。
FXの正しい知識を身につけてから始める
FXは正しい知識を身につけてから始めましょう。学ぶ際は、できるだけ書籍などを参考にすることをおすすめします。インターネットでもFXに関する情報は数多くありますが、匿名であるがゆえに信憑性が低い情報も多数出回っています。きちんと知識を身につけ、自分なりの投資手法を確立できるかで生き残れるかどうかが決まります。
書籍以外にも、セミナーに参加することをおすすめします。セミナーではプロの生の声を聞けるだけでなく、投資家同士の交流の場にもなります。投資の世界では、情報収集が非常に重要です。投資家同士の交流を深めることで、リアルタイムな情報もいち早く手に入れる事ができます。
FXはどうやって勉強すればいい?本やアプリ、動画を使った実践で勝てる勉強法を解説
万が一大損しても借金はダメ
FXで大損した場合でも、借金はできるだけ避けましょう。特に、FXで負けた分をFXで取り返すために、借金をするのはもっともしてはいけない方法です。FXで負けて損失を抱えたのに、FXで勝って取り返すのは矛盾しています。投資するための余剰資金がなくなったら、一度FXから離れましょう。
FXで失敗しないように身の丈の運用を
今回はFXの失敗する要因について解説しました。FXでは失敗の原因を知り、その失敗からいかに教訓を学べるかで生き残れるかが決まります。FXを始めようと考えている方は、知識を身につけ、失敗の教訓を学び、そしてデモトレードで経験を積むステップを忘れないようにしてください。
今回は主な失敗要因を挙げましたが、要因はこれだけに限りません。おそらく、取引をしていくなかで、自身の弱点も見つかっていくことだと思います。その弱点はそのままにしておくのではなく、必ず改善するように心がけましょう。