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FXで大損する理由を体験談から学ぶ。FXに失敗し、借金地獄に陥る人の共通点とは

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FXで大損する仕組みには、あなたの心理が大きく影響します。今回はFXで大損してしまう理由について解説します。また、失敗例や体験談から大損しないための方法を学ぶことも大切です。FXを始める前に、FXのリスクを知り、その対処法を考えましょう。

FXで大損し、悲しんでいる人

FXで大損の原因

FXで大損する原因は、知識不足がほとんどです。FXに関する知識を身につければ、リスクについても理解することができます。FXで資産を増やしたいのであれば、きちんと正しい知識を身に付けることから始めましょう。

FXの仕組み

まずは、FXの仕組みから学びましょう。FXではどのように利益が出るのか、そしてどのように損失を出してしまうかを今一度振り返ることが大切です。

【初心者向け】FXの仕組みはどうなっている?
初心者のためのFXの基礎〜仕組みからリスクまで〜

外国為替証拠金取引

外国為替証拠金取引、通称FXは海外通貨の為替差益によって利益を出す投資方法です。為替差益とは、通貨を売買することによって得られる利益です。例えば、1ドル100円の時に1,000円分を購入し、1ドル120円になった際に売却すると、その差額は20,000円です。この20,000円が為替差益となり、投資家の利益になります。

FXで儲けるためには、安く買って高く売る、もしくは高く売って安く売ることが原則です。売買した際に、為替差益が大きければ大きいほど利益も増える仕組みとなっています。

レバレッジ

FXにはレバレッジと呼ばれる仕組みがあります。FXは証拠金と呼ばれる資金を元に取引を行います。その証拠金にレバレッジをかけることで、証拠金以上の金額で取引することができます。

例えば、1,000円の証拠金に2倍のレバレッジをかけると、2,000円の金額で取引することができます。このレバレッジの仕組みを利用すれば、少額資金でも投資をすることができます。ただし、レバレッジには限度があり、国内では最大で25倍までと定められています。

強制ロスカット

強制ロスカットとは、取引を強制的に確定する制度です。例えば、証拠金1,000円で取引していた場合、1,000円を超える損失が発生した場合には、強制ロスカットにより取引が確定します。投資家は資金の追加(追証)をしない限り、取引を開始することはできません。

強制ロスカットは、投資家に借金をさせないための手段です。そのため、強制ロスカットによってFXで借金は原則しないことになります。

大損の仕組みを理解するために重要なプロスペクト理論

FXでは、強制ロスカットにより借金をしない仕組みとなっています。それであるのに関わらず、FXで借金する人が大勢います。実は、その原因はプロスペクト理論と呼ばれる人間の心理が影響しています。

プロスペクト理論とは

人間は意思決定をする際、損得勘定が大きく影響します。プロスペクト理論は、人間が損をしたくないと感じる心理が、意思決定に影響するというものです。では、実際に具体例で見てみましょう。

具体例

あなたはあるゲームに参加しています。1と2の選択肢を与えられた場合、あなたはどちらを選びますか?

  • 1.100%の確率で9,000円損する
  • 2.90%の確率で10,000円損する
  • 実は、どちらの選択肢を選んでも期待値(*1)は同じです。しかし、多くの方は2を選んだかと思います。プロスペクト理論によると、9,000円の損失が確定してしまうことを避けるために2を選んでしまうと言われています。人間は、少しでも損失を逃れるのであれば、そちらを選んでしまうのです。このプロスペクト理論はFXでも作用します。

    (*1:確率から求められる平均値)

    なぜFXで大損してしまうのか

    先ほどのプロスペクト理論が作用することにより、FXで借金を背負ってしまうことになります。FXの失敗の要因として、以下が挙げられます。

    1. 損切りルールを決めていない
    2. 過剰なレバレッジで取引してしまう
    3. 正しい知識を持たずに始める
    4. 急変動に強制ロスカットが多いつかず追証が払えない
    5. ポジションを持ったまま日をまたぐ
    6. FX業者のシステム障害
    7. 余剰資金以上の投資

    1.損切りルールを決めていない

    損失が多い人の特徴は、損切りルールを決めていないことです。先ほどプロスペクト理論では、人間は損失が確定することを避ける傾向にあると言われています。つまり、FXで損失を出しているのに、「いつか利益が出るかもしれない」と損切りをせずそのまま取引を続けてしまいます。それがさらに損失を増やしてしまう行動なのです。

    2.過剰なレバレッジで取引してしまう

    レバレッジは少額資金で投資ができる魅力的な制度です。しかし、その一方で落とし穴もあります。それは、レバレッジをかけた分だけ、損失も増えてしまうことです。レバレッジは保有資産以上の取引をするため、損失が出た場合には資産額が上回ることが起きてしまいます。過剰なレバレッジは、損失を拡大するリスクにもなり得るのです。

    3.正しい知識をもたずに始める

    FXの儲け話ばかりに目がいき、安易に始めてしまう人が多くいます。しかし、それが借金を背負う原因となります。知識がないままに、FXのメリットばかりを把握し、リスクについては無知な状態が1番危険です。投資は、資産を増やす可能性もあれば減らしてしまう可能性もあることをきちんと理解しておきましょう。

    4.急変動に強制ロスカットが追いつかず追証が払えない

    強制ロスカットは、投資家に借金をさせないための制度です。しかし、強制ロスカットが借金の原因にもなることがあります。それは、相場が急変動した場合です。

    相場が急変動した場合、強制ロスカットが追いつかず、証拠金を大幅に上回る時点で約定してしまうことがあります。強制ロスカットがある場合でも、借金を背負う可能性はあると覚えておきましょう。

    5.ポジションを持ったまま日をまたぐ

    ポジションを持ったまま日をまたぐことは、危険な場合があります。例えば、ポジションを保有したまま取引から離れた場合、その間に相場が急変動する可能性もあります。利益を出すと思ったポジションも、損失を出すポジションに変わってしまいます。できるだけポジションを保有したままの状態を避けましょう。

    6.FX業者のシステム障害

    ごく稀にですが、FX業者のシステム障害によって損失が出る場合があります。この場合、投資家は不可抗力のため、損失が出た場合は、FX業者と交渉してみましょう。また、FXの口座を開設する際に、過去にシステム障害が少ない業者を選ぶことも対策となります。

    7.余剰資金以上の投資

    投資の世界では、投資資金は余剰資金を使用することが基本です。FXに支出する余裕がないのであれば、開始を見送りましょう。FXを始めるために、借金をするなんてもってのほかです。FXで勝てる見込みがないままに、多額の資金を注ぎ込むことは借金を抱える人の典型例です。

    具体的な大損例

    FXで大損した体験談や具体例が紹介されている記事は数多くあります。今回は、その中でも典型的な大損例を掲載した記事、ブログ、動画をご紹介します。

    レバレッジのかけすぎ

    こちらは、専業トレーダーの失敗例が掲載されている記事です。運営者であるトレーダーは、1億円を超える億トレーダーですが、過去には過剰なレバレッジによる大損を経験しています。プロトレーダーの失敗や、教訓も掲載されているため、非常に参考になります。

    FXで失敗して1000万円以上の大損をした事例と重要な教訓

    大金を注ぎ込む

    こちらは、大金をつぎ込んだことにより、借金を抱えてしまったトレーダーたちのコピペがまとめられています。前述しましたが、投資は余剰資金で始めるのが前提です。FXに投資する余裕がある方のみ始めましょう。

    【人生オワタ】FXの痛々しすぎるコピペまとめ!破産・借金・大損の体験談が辛すぎる

    損切りをしない

    こちらでは、損切りができなかったために、大損してしまったコピペをまとめています。FXにおいて重要なのは、損切りルールを設定し、一度の負けを最小限に抑えることです。損切りルールのない投資は、ギャンブル投資と同じです。

    【これが現実】FX・株・仮想通貨で地獄を見た人たち

    大損する瞬間がわかる動画

    こちらは、FXで大損する瞬間をまとめた動画です。大損する瞬間をリアルに知ることができ、その取引内容も把握できます。この動画を教訓に、FXのリスクを学びましょう。

    FXで大損こいた人まとめたらFXの怖さがわかったwww

    教訓から得るFXで大損しない方法

    FXで重要なのは、失敗の要因を知ることではありません。その要因からFXのリスクを最小限に抑えるための方法を学ぶことがもっとも大切です。FXではトレーダーごとにルールを定めていますが、初心者の方は最低でも以下のルールは守るようにしましょう。

    1. 損切りルールをつくる
    2. 過剰なレバレッジをかけない
    3. 余剰資金で始める
    4. 正しい知識を身につけてトレードする
    5. 自動売買を行う

    1.損切りルールをつくる

    FXを始める前に、まずは損切りルールをつくりましょう。FXでは、プロスペクト理論が作用し、なかなか損切りができない場面に何度も出くわします。そんな時に損切りルールを定めておけば、機械的に損切りすることができます。

    損切りルールは、トレーダーごとに違います。初心者の方は、自己資金からi回あたりの損失額を目安に損切りすることをおすすめします。慣れてきたら、自分なりの損切りルールに変えていきましょう。

    2.過剰なレバレッジをかけない

    レバレッジは適度にかけるようにしましょう。最大25倍までレバレッジをかけることはできますが、それではリスクが高すぎます。最初のうちは、レバレッジは1〜2倍に抑えましょう。プロのトレーダーでも10倍以上かけることはあまりありません。自分の資金に見合ったレバレッジをかけましょう。

    3.余剰資金で始める

    何度も言いますが、投資は余剰資金で始めることが前提です。借金で資金を集めるのは言語道断です。資金を用意できてから、やっとFXのスタートラインに立つことができます。お金の余裕がないのなら、FXを始めるべきではありません。10万円以下でも開始できますが、余裕を持って50万円以上は準備しておきましょう。

    4.正しい知識を身につけてトレードする

    FXは知識を身につけてから開始しましょう。知識を学ぶ手段として、本やインターネットがありますが、できるだけ本を読むことをおすすめします。インターネットは匿名で投稿できるため、信ぴょう性の低い情報も数多く出回っています。インターネットで学ぶ場合は、投資家の名前が明記されている記事やブログがおすすめです。

    また、セミナーに参加し、積極的に投資家同士で情報交換することも有益です。

    5.自動売買を行う

    FXの自動売買ソフトを活用するのもおすすめです。自動売買ソフトは、24時間取引ができ、専門知識がない初心者でも利益をあげることが可能です。ただし、自動売買ソフトを選ぶ際は、必ず情報収集をしましょう。

    また、自動売買ソフトは取引手数料が発生します。できるだけ費用を抑えたい方は、安易に自動売買ソフトを導入するのは避けましょう。

    FXの自動売買で本当に儲かるのか?初心者が選ぶべきソフトとは

    大損しないための慎重な運用を

    今回はFXで大損してしまう原因や対処法について開設しました。FXの取引においては、プロスペクト理論と呼ばれる「損をしたくない」という心理が大きく働きます。この心理が原因で、なかなか損切りができない、過剰にレバレッジをかけてしまい、結果大損に繋がってしまいます。

    できるだけFXの大損リスクを抑えるためにも、取引のルールや目標を設定するようにしましょう。特に損切りにおいては、ルールが必要です。ルールを定めることで、感情に左右されない取引ができるようになります。

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