ロボアドバイザーサービスの「THEO(テオ)」について解説します。投資家に代わって資産運用を実際に行ってくれる投資一任型のロボアドバイザーとして人気のTHEOは、どのような点で人気を集めているのでしょうか。THEOを利用した資産運用を行う際にかかる運用コストや搭載機能、運用金額に関する条件などを説明し、同じロボアドバイザーとして人気のあるWealthNavi(ウェルスナビ)との比較も行います。
ロボアドバイザーの概要
ロボアドバイザーサービスの概要を解説します。ロボアドバイザーを利用した資産運用を行いたい投資家の方は、まずロボアドバイザーサービスについてきちんと理解してから実際に利用するロボアドバイザーを選択していきましょう。
ロボアドバイザーとは
AI(人工知能)等を利用して資産運用のアドバイスや実際の資産運用の補助をしてくれるサービスの総称です。ロボアドバイザーは主に2種類に分かれいます。以下よりそれぞれの種類ごとのサービス内容を説明します。
投資一任型
ロボアドバイザーが投資家に代わって実際の資産運用を行うロボアドバイザーです。投資家は簡単な質問に解答するだけで、その答えに基づいて資産運用のポートフォリオが形成され、プランを選択することでロボアドバイザーが資産運用を行ってくれます。
THEO(テオ)はこの投資一任型のロボアドバイザーとして多くの投資家に利用されています。
アドバイス型
アドバイス型のロボアドバイザーとは、資産運用に関する質問の解答に応じて最適な資産運用の方針やポートフォリオが提案されるサービスです。ロボアドバイザー自体は資産運用のアドバイスをするのみで、実際の資産運用は投資家自身で行う必要があります。
THEO(テオ)の仕組み詳細
ここからは、ロボアドバイザーのTHEO(テオ)について解説します。取扱銘柄や運用コスト、搭載機能などTHEO(テオ)に関して知りたい情報を全てお教えします。THEO(テオ)は人気のロボアドバイザーですので、以下の情報を確認して、ロボアドバイザーを利用した資産運用を視野に入れている投資家の方は参考にしてみてください。
THEO(テオ)とは
「お金のデザイン」が開発・提供する、投資一任型のロボアドバイザーです。THEOを利用することで、投資家の負担が少なく世界中へ分散投資を行うことが可能となります。
参考:THEOとは?(THEO公式サイト)
THEO(テオ)の始め方
取扱銘柄(投資対象)
THEO(テオ)では、海外ETF(上場投資信託)(*1)のみを対象に、8種類の投資商品に対して投資することができます。
投資対象 | 取扱銘柄 |
株式 | 米国株 |
日欧株 | |
新興国株 | |
債権 | 米国債 |
新興国債 | |
先進国債 | |
物価連動債 | |
オルタナティブ(*2) | コモディティ(*3) |
不動産 |
(*1:特定の指標と連動した価格変動が目指される投資信託のことで、証券取引所などに上場しているものを指します。)
(*2:債権や株式などの伝統的な投資対象以外の投資対象のことです。)
(*3:金やプラチナなどの投資商品の全般を指します。)
参考:オルタナティブ投資(おるたなてぃぶとうし) (野村證券株式会社公式サイト)
参考:コモディティ投資(コモディティとうし) (SMBC日興証券株式会社公式サイト)
運用コスト
THEO(テオ)を利用した資産運用を行う際にかかる運用コストを解説します。資産形成の運用コストは、コストによって結果的に形成される資産額に大きく差が発生する可能性があります。そのため、利用を開始する前にきちんと確認しておくことが大切です。
手数料
THEO(テオ)を利用した資産運用を行う際には以下の手数料がかかります。手数料は預かり資産額に応じて年率が異なります。
預かり資産額 | 手数料(預かり資産額に対する年率) |
〜3,000万円 | 1% |
3,000万円〜 | 0.5% |
THEOの場合には、投資信託の維持・管理手数料である「信託報酬」が追加でかかることはありません。上述の手数料を投資一任報酬として、上述のお金に信託報酬が含まれることとなります。
参考:手数料について(THEO公式サイト)
参考:信託報酬(しんたくほうしゅう) (SMBC日興証券株式会社公式サイト)
長期割
THEO(テオ)では利用期間に応じた手数料の割引サービスはありません。
キャンペーン
THEO(テオ)では、以下のキャンペーンが行なわれ、条件に該当する場合には現金にてキャッシュバックを受けることができます。(*1)
(*1:2019年1月11日時点の情報です。)
運用金額
資産運用を行う際の運用金額条件を説明します。
最低投資金額 | 最低自動積立金額(自動積立制度の有無含む) | 出金可能額 |
1万円 | 1万円(以降1,000円単位) | 10万円以上 |
THEO(テオ)では、1万円から投資を行うことができます。同業他社として有名なWealthNavi(ウェルスナビ)では10万円と設定されていることから、非常に安く設定されていることが分かります。また、出金可能額に制限があり、出金後の預かり資産額が10万円を下回らない範囲で行う必要があるため、注意が必要です。
参考:THEOとは?(THEO公式サイト)
参考:出金できる金額には限度がありますか? (THEO公式サイト)
機能
ここからは、THEO(テオ)に搭載されている機能について説明します。
機能 | WealthNaviの搭載の有無 |
1.資産運用シミュレーション | 無し |
2.自動税金最適化 | 無し |
3.リスク回避機能(下落ショック軽減) | 有り |
4.自動リバランス | 有り |
5.自動再投資 | 有り |
6.自動発注 | 有り |
7.おつりで投資 | 有り(*1) |
8.クイック入金 | 有り |
9.家計簿アプリとの連携 | 有り |
質問の回答に基づいて作成されたポートフォリオに沿って、指定期間・指定金額の条件で資産運用を行った場合に結果的にいくらの資産を形成することができるのかをシュミレーションできる機能のことです。
ある一年間資産運用を行うことで支払いの必要がある税負担の一部または全部を翌年以降に持ち越すことができる機能です。
AI(人工知能)が、世界中のニュースやSNSといった膨大な情報と市場データをもとに、投資対象銘柄や関連する指数が大幅に下落するかどうかを判断して保有銘柄の売買取引によって下落リスクを自動的に軽減する機能です。THEOでは「AIアシスト」機能として市場データをもとにAIがリスクを判断し、必要があればリスクの抑制を図ります。
リバランスとは、値動きの変動などにより当初のポートフォリオから変化してしまった資産配分を最適な資産配分に戻すように調整することです。THEOでは、このリバランスが自動的に行なわれる機能が搭載されています。
投資信託の分配金を再度同じ銘柄の投資に回すことを再投資と言い、一定金額を超えた時点で自動的に再投資に回される機能のことです。保有するETFからの配当金はTHEOの証券口座へ入り、自動的に再投資され継続して運用されます。
THEO口座に入金後、自動的に資産運用が開始されます。
「THEO+ docomo」の利用者のみが利用可能な機能です。dカードの利用額に対して100円または500円の基準額を設定し、基準額と利用額の差額を「おつり」として、おつり額を毎月の積立額に加算して積立できます。
インターネットバンキング(*2)を利用することで、24時間365日THEO口座へ入金できるサービスです。
家計簿アプリとTHEOを連携させることで、THEOの資産状況をほかの金融資産の状況と合わせて家計簿アプリで確認することができる機能です。マネーフォワード・Wallet+(ウォレットプラス)と連携可能です。
(*1:「THEO+ docomo」のみに搭載されている機能です。)
(*2:三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、住信SBIネット銀行、じぶん銀行の口座が対応しています。)
参考:おまかせ運用(THEO公式サイト)
参考:ETFの配当金は受け取れますか? (THEO公式サイト)
参考:入金したら、何もしなくても運用は始まるの? (THEO公式サイト)
参考:dカードおつり積立(THEO+[テオプラス] docomo 公式サイト)
参考:クイック入金 三菱UFJ銀行にも対応(株式会社お金のデザイン公式サイト)
参考:THEO+[テオプラス] Wallet+ (ウォレットプラス)とのAPI連携を開始(株式会社お金のデザイン公式サイト)
運用益
THEO(テオ)を利用した実際の資産運用の結果、投資家が得ることができる運用益について解説します。運用によって得られる利益には資産売却によって得られる利益と、分配金の2種類があります。資産形成を目的にTHEO(テオ)の利用を考慮する際には非常に重要なポイントですので、きちんと確認しておきましょう。
利回り実績
THEO(テオ)では、228通りのポートフォリオの中から投資家に合わせて最適なものが提案されます。以下では各ポートフォリオの中からリスクレベルに応じて3種類を抽出して実際の利回り実績をご紹介します。運用実績はロボアドバイザー自体の評判に関わる重要なポイントですのできちんと確認しておきましょう。
以下は2016年3月から2018年12月末までにTHEOを利用して資産運用を行った場合の実績で、全て円建ての結果です。
年率リスク | リターン |
7.01% | -0.46% |
7.38% | +0.18% |
8.05% | +1.14% |
9.05% | +2.34% |
10.12% | +3.44% |
11.00% | +4.36% |
12.02% | +5.34% |
上述の実績は公式サイトに公開されている228通りのポートフォリオの運用実績のなかから抽出したものです。年率リスクはおよそ7.5%を基準に、超えることで結果的にプラスの資産運用を行うことが可能となる可能性が高いことが分かります。安定的にプラスの運用実績を誇ることで、THEOはロボアドバイザーのなかで高い評価を誇ります。
参考:2018年12月までの実績に関して(株式会社お金のデザイン公式サイト)
分配金
投資信託の運用によって投資家が得る可能性がある分配金ついて説明します。THEO(テオ)では、コストの安い海外のETF(上場投資信託)(*1)へ投資することができ、銘柄によって分配金の分配時期や場所が異なります。以下の銘柄はTHEOの取扱銘柄の一部ですので、参考として確認してみてください。
ETF銘柄 | 分配時期 | 分配場所 | 分配金利回り(*2) |
1.VTV(米国株) | 3・6・9・12月 | THEO内口座の現金部分 | 2.75% |
2.EWG(日欧株) | 6・12月 | THEO内口座の現金部分 | 5.64% |
3.EWY(新興国株・韓国) | 12月 | THEO内口座の現金部分 | 2.59% |
4.IEF(米国債権) | 毎月 | THEO内口座の現金部分 | 2.46% |
5.EMB(新興国債権) | 毎月 | THEO内口座の現金部分 | 14.43% |
6.TLT(先進国債権) | 毎月 | THEO内口座の現金部分 | 2.81% |
7.TIP(物価連動債) | 毎月 | THEO内口座の現金部分 | 2.02% |
8.DBC(コモディティ) | 12月 | THEO内口座の現金部分 | 1.23%(*3) |
9.IYR(不動産) | 3・6・9・12月 | THEO内口座の現金部分 | 2.38% |
(*1:証券取引所に登録され、株価などの指標に合わせて同様の値動きができるよう、何種類もの株式などを組み合わせた金融商品のことです。)
(*2:2019年1月24日時点の数値です。)
(*3:DividendInvestor.com公式サイトでの過去12ヶ月間の数値です。)
参考:運用の考え方(THEO公式サイト)
参考:Divided.com公式サイト
参考:DBC(DividendInvestor.com公式サイト)
参照:2018 FUND DISTRIBUTIONS SCHEDULE(iShares公式サイト)
期間
THEO(テオ)を使用した資産運用を行う際にかかる期間を説明します。手続きを完了してから実際に取引を行えるまでの時間などが異なりますので、きちんと理解して時間的な余裕を持って利用を開始していきましょう。
入金から買い付けまで | 入金日の夜から自動購入 |
出金依頼から出金まで | 最短で3営業日(*1) |
運用プランの変更 | 変更手続き日の夜にポートフォリオ再構築 |
出金申請を営業日の15時までに行うことで、その日の夜中に米国市場にて保有ETFが売却され、米ドルから日本円に為替交換されることとなります。その後出金先口座への振込までに最短で3営業日ほどかかります。また、運用プランの変更手続きも営業日の15時までに完了することで、その日の夜から新しい資産運用方針に基づいたポートフォリオが構築されることとなります。出金申請・方針変更手続きともに、取引が行なわれない日に手続きが完了された場合には、翌営業日の夜の取引から手続きが受理されます。
(*1:営業日の15時までに出金申請を行った場合です。)
参考:入金したら、何もしなくても運用は始まるの? (THEO公式サイト)
参考:出金はどのようにできますか? (THEO公式サイト)
参考:資産運用方針を変更した場合、いつから反映されますか? (THEO公式サイト)
確定申告
THEO(テオ)を使用した資産運用の場合、開設している証券口座の種類によって確定申告の必要の有無が異なります。
証券口座の種類 | 確定申告の必要 |
特定口座・源泉徴収有り | 無し |
特定口座・源泉徴収無し | 有り |
一般口座 | 有り |
源泉徴収とは資産運用益が発生した時点で事前に税金が差し引かれる制度のことで、源泉徴収有りの口座を選択することで確定申告手続きを行う必要がなくなります。特定口座の源泉徴収なし口座と一般口座では、投資家が自身で確定申告を行って納税手続きを完了する必要があります。
また、海外ETFの配当については現地の条件に基づいて源泉徴収された後、差し引かれた金額に対して日本国内で再度課税されています。この二重課税を調整したい場合には確定申告を行って外国税額控除の適用を受ける必要があります。
参考:税務申告は必要ですか? (THEO公式サイト)
参考:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(国税庁公式サイト)
参考:No.1240 居住者に係る外国税額控除(国税庁公式サイト)
アプリ
THEO(テオ)のロボアドバイザーサービスは、スマートフォンアプリをダウンロードして利用することができます。スマートフォンアプリでは、Face IDやTouch ID、パスコードによるロック機能が搭載され、ログイン時のセキュリティ面での安心度が高いです。
提供金融機関
THEO(テオ)は以下5種類の金融機関と提携しています。
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- 三菱UFJ銀行
- 住信SBIネット銀行
- じぶん銀行
上述の金融機関の口座を保有している場合には、THEO(テオ)を利用して資産運用を行う際に、クイック入金によっていつでも投資資金の入金が可能です。また、以下はTHEOの資本金と預かり資産額、WealthNaviを利用している投資家の数です。
資本金(2018年9月28日時点) | 預かり資産額(2018年1月31日時点) | 運用者数(2018年8月31日時点) |
35億9,021万円 | 230億円以上 | 52,466人 |
運用者数については2017年から2018年で5倍近く増え(*1)、預かり資産額についても3.5倍以上の成長(*2)を遂げており、人気のロボアドバイザーであることが分かります。
(*1:2017年1月31日時点と2018年1月31日時点での比較です。)
(*2:2017年1月時点で約60億円、2018年1月時点で約230億円でした。)
参考:会社概要(株式会社お金のデザイン公式サイト)
参考:THEO 2nd ANNIVERSARY 数字で見るロボアドバイザー(THEO公式サイト)
THEO(テオ)のメリットまとめ
ここからは、ロボアドバイザーサービス、THEO(テオ)を利用して資産運用を行うことのメリットを解説します。
自動で運用
THEO(テオ)を利用して資産運用を行うメリットの1点目に、ロボアドバイザーが自動で運用してくれるということがあります。THEO(テオ)は投資一任型のロボアドバイザーとして、投資家に代わって資産運用を行ってくれるサービスです。
投資に割ける時間の少ない投資家にとっては、手間を省いた資産形成を行うことができ、非常に便利です。
AIアシスト
THEO(テオ)には、AIアシストによって保有銘柄の下落リスクを軽減する機能があるメリットがあります。
AIアシストとは、投資対象の各銘柄について一定期間内に基準値を超えて下落することがないかどうかを市場データに基づいてAI(人工知能)が判断する機能のことです。下落可能性があると判断された銘柄が保有銘柄内に含まれる場合には、ポートフォリオを自動で調整して下落リスクを抑制してくれるメリットがあります。
参考:AI×おまかせ投資で投資デビューをしてみませんか? (THEO公式サイト)
少額投資が可能
THEO(テオ)を利用するメリットの3点目として、1万円から投資を開始することができることがあります。
THEO(テオ)では最低投資可能額が1万円に設定されています。これは、他のロボアドバイザーサービスと比較しても非常に安い金額です。ロボアドバイザーを利用した資産運用を始めるハードルが下がることで、まとまった投資資金が用意しにくい投資家でもロボアドバイザーを利用した資産運用を始めることが可能となります。
「THEO+ docomo」でdポイント
THEO(テオ)を利用することで、dポイントを貯めることができるサービスを利用できるメリットがあります。THEOは大手通信会社NTTdocomoと提携しており、docomo回線を利用する投資家を対象に預かり資産額に応じて「dポイント」が貯まるサービスを提供しています。
THEO+ docomoではおつり積立投資を行うことができ、これは通常のTHEO(テオ)では利用することができません。
参考:THEO+ docomo(NTTdocomo公式サイト)
THEO(テオ)のデメリット
以下よりTHEO(テオ)を利用した資産運用を行うデメリットを4点説明します。THEOを利用して資産運用を行うことで投資家はどのようなデメリットを被る可能性があるのでしょうか。上述のメリットだけでなく、デメリットもきちんと理解してからTHEOの利用を判断することが大切です。
出金可能額が10万円
THEO(テオ)では出金する際に制限があるデメリットがあります。
出金制限は、出金後の預かり資産額が10万円を下回らない範囲で行うという条件で設定されています。預かり資産額が10万円を下回る出金を行う際には、解約という形をとる必要があります。
参考:出金できる金額には限度がありますか? (THEO公式サイト)
元本割れリスク
ロボアドバイザーであるTHEO(テオ)を利用して資産運用を行うデメリットの2点目として、元本割れリスクがあることがあります。
投資にリスクは付き物です。いくらロボアドバイザーを利用しAI(人工知能)を活用して過去のデータを基に資産運用を行っていても、不測の事態によって保有銘柄が下落してしまうリスクが潜んでいます。
NISA(ニーサ)が利用できない
THEO(テオ)では、NISA(ニーサ)制度を適用して資産運用を行うことはできません。
NISAとは、一定期間内に条件金額内の投資資金から行った投資の利益を非課税にて受け取ることができる税制優遇制度のことで、投資家に大きなメリットがあります。しかし、THEOではこのNISA制度を適用してロボアドバイザーに投資を一任することはできません。
人によっては手数料が割高
THEO(テオ)には、利用することで高い手数料がかかるデメリットがあります。投資一任型のロボアドバイザーサービスは、投資家に代わってロボアドバイザーが資産の売買取引やポートフォリオの調整などを行います。本来は投資家自身で行う必要のある売買取引や資産配分の調整をロボアドバイザーに任せることで、その分の運用コストがかかってくることとなります。
そのため、自身で売買取引などの資産運用に関する判断を下せる投資家にとっては手数料が非常に高くなります。
THEO(テオ)とWealthNavi(ウェルスナビ)の大きな違い
THEO(テオ)と、ロボアドバイザーサービスとして非常に人気のあるWealthNavi(ウェルスナビ)の違いを説明します。ロボアドバイザーサービスの利用を視野に入れている投資家にとって、この2種類のロボアドバイザーに関する情報を確認・比較することは非常に重要です。違いを知ったうえで、自身に最適なロボアドバイザーサービスを選択していきましょう。
比較条件 | THEO | WealthNavi |
取扱銘柄 | 41銘柄 | 7銘柄 |
機能 | 税金自動化:× AIアシスト:○ |
税金自動化:○ AIアシスト:× |
最低投資額 | 1万円 | 10万円 |
手数料(預かり資産額に対してかかる年率) | 〜3000万円=1% 3000万円〜=0.5%(消費税別) |
〜3000万円=1% 3000万円〜=0.5%(消費税別) |
取扱銘柄について、THEOでは41もの種類から自由に投資先を選択することができますが、WealthNaviでは7銘柄に限定されています。THEOではAI(人工知能)によるポートフォリオ下落リスクを軽減してくれる機能が搭載されていますが、WealthNaviには搭載されていません。
税金の最適化を自動で行ってくれる機能については、WealthNaviには搭載されていますが、THEOには搭載されておらず、節税を行いたい投資家は自身で対策を講じる必要があります。また、WealthNaviの最低投資額は10万円であるのに対し、THEOでは1万円から投資を開始することができる点も大きな違いです。
ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」について実績や手数料など徹底解説。
THEO(テオ)の始め方
ここからは、THEO(テオ)を利用した資産運用の始め方をお教えします。以下を参考に、実際にTHEOを使用した資産運用を開始していきましょう。
新規登録
まずは新規登録手続きの手順を説明します。
1.無料診断
THEO(テオ)の公式サイトへアクセスして、自身の投資に対するリスク許容度を判定します。リスク許容度は以下項目の質問に解答することで診断されます。
質問に答えることで、10年後の資産状況が予測で示され、同世代の貯蓄額がいくらかも現在と10年後で対比されます。
2.プラン選択
診断結果を確認後、資産運用プランを選択します。運用プランは以下の2種類から選択することができます。
- THEOにおまかせ
- 自分でカスタマイズ
投資をTHEOに一任したい投資家の方は「THEOにおまかせ」を、資産運用方針を自身で決定したい投資家の方は「自分でカスタマイズ」を選択します。自分でカスタマイズを選択した場合、投資家は資産運用方針のみを自身で決定するだけでよく、運用時のりバランスや銘柄の売買はロボアドバイザーが行ってくれます。
3.ユーザー登録
自身の運用プランを決定後、ユーザー登録を行います。連絡用のメールアドレスを入力し、「メールアドレスで登録する」をクリックすると、THEOから確認メールが届きます。確認メール内の認証ボタンを選択し、パスワードを設定することで新規登録手続きは完了です。
THEO+docomoを利用してdポイントも同時に貯めたい方はTHEO+ docomoのサイトから申し込みを行いましょう。
口座開設
新規登録が完了したら、THEO内に口座を開設します。ここからは口座開設の手順をお教えします。
1.お客様情報入力
登録したログイン情報を入力してTHEOにログイン後、管理画面から情報入力画面が出てきます。ここで以下の必要項目を入力します。
2.口座選択
上述の項目を入力後、口座開設・投資一任契約の申し込みを行います。この際に、THEO口座の種別を選択します。口座種別は通常の証券口座と同様の一般口座・特定口座(源泉徴収無し)・特定口座(源泉徴収有り)の3種類から選択することができますが、THEOが代わりに納税を行ってくれる「特定口座(源泉徴収有り)」口座を選択するのがおすすめです。
3.マイナンバー・本人確認書類を提出
マイナンバーや本人確認書類を提出します。マイナンバーに関する書類は以下の3種類から選択して提出する必要があります。
- マイナンバーカード
- マイナンバー通知カード
- マイナンバー記載住民票
本人確認書類については以下2種類から選択して提出します。
- 運転免許証
- その他確認書類
どちらも画像データをアップロードして、書類提出を行うこととなります。書類の提出が完了したら、契約内容を確認後に契約を申し込み、口座開設手続きは終了です。
4.入金する
口座開設が完了後、開設したTHEO(テオ)口座に投資資金を入金します。THEO口座への投資資金の入金方法は以下の3種類の方法があります。
- クイック入金
- 銀行振込
- 積立
THEOでは、最低投資可能額が1万円に設定されているため、1万円以上を入金する必要があります。また、クイック入金は以下の金融機関の口座からしか行うことができないため、注意が必要です。
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- 三菱UFJ銀行
- 住信SBIネット銀行
- じぶん銀行
THEO(テオ)でリスクを少なく少額投資を始めていきましょう
THEO(テオ)について詳しく解説しました。THEOを利用した資産運用を行う際に実際にかかる運用コストやTHEOの搭載機能、運用実績など幅広くご紹介しました。THEOでは投資対象銘柄の数が多いため、投資家ごとに最適なポートフォリオが提案されるという魅力があります。
THEOは投資一任型のロボアドバイザーとして、投資資金を入金することで自動で資産運用が開始され、リバランス機能によって資産配分のバランスが調整されることとなります。さらに、AIアシスト機能によって事前に保有銘柄の下落リスクを抑制することが可能です。また、他ロボアドバイザーと比較しても最低投資可能額が1万円と非常に安く設定されているため、利用開始のハードルが低いメリットがあります。
そのため、まとまった投資資金を用意することが難しい場合に、リスクを極力少なくして資産形成を行いたい投資家に最適なロボアドバイザーと言えます。自身の投資スタイルや投資資金を確認して、最適なロボアドバイザーを選択していきましょう。