投資家であれば一度は耳にしたことのあるIPO株ですが、きちんと理解していますか？今回はIPO株の買い方、売り方、スケジュールの流れまで解説します。IPO株は非常に人気のある株です。事前の情報収集が当選確率に影響するので、必ず一度は読んでおきましょう。
初心者にもわかりやすいIPO株の買い方と売り方
そもそもIPO株とは何なのでしょうか？ まずはIPO株について学ぶために、IPO株の基本的な知識から解説していきます。何もわからずにIPO株に手を出すのではなく、きちんとIPO株について知ってから投資をスタートさせましょう。
IPO・IPO株とは
IPO株は新規公開株といい、Initial Public Offeringを略してIPO株と呼ばれています。新たに企業が上場した際に、投資家たちに売りに出される企業の株がIPO株です。
上場を果たした企業は、より多くの投資家から資金を集めることができ、さらには社会的知名度や信用度の向上にもつながります。また、IPO株が売りに出されることで投資家たちにもメリットが生まれます。
IPO株の流れ
IPO株は通常の株と違って購入方法が異なります。基本的にIPO株は応募しなければ手に入れることができないので、必ず購入方法は確認しておきましょう。以下はIPO株が公開、購入できるまでの流れとなっています。
IPO株の承認
企業がIPO株を公開するためには、まず証券会社の審査を受けなればいけません。さらに証券会社の後に証券取引所にも審査にかけられるため、承認には約2週間ほど要します。
仮条件の決定
仮条件の決定では、IPO株の株価の仮の値段が決められます。ここでは値幅を決めるだけで、正式な値段は公募価格の際に決定します。この期間から投資家たちはIPO株の資金を準備します。
ブックビルディング
IPO株の申し込みはブックビルディングで行われます。IPO株の株価と数を申告し、購入の申し込みを行います。ブックビルディングで申し込みをしなければ購入できないので、忘れず行うようにしましょう。
公募価格の決定
ここでIPO株の公募価格が決定します。公募価格は投資家たちのブックビルディングの内容によって決定するため、IPO株の人気の度合いで公募価格が左右されます。
抽選
IPO株の数には限りがあります。そのため、どの投資家が購入するかは抽選によって決まります。少しでも当選確率を上げるために、複数の口座を開設して申し込む投資家が多くいます。ただし、申し込み株価が公募価格を下回ると抽選に参加できません。
当選・購入
抽選に当選した場合に購入することができます。ただし、当選しただけでは購入したことにはなりません。当選を確認したら、必ず購入手続きを行いましょう。なお、抽選に外れた場合は抽選に要した資金は投資家に戻ります。IPO株を購入する場合は積極的に抽選に参加しましょう。
IPO株を買う
では、ここからは当選後の購入方法、また売却方法について解説します。前述しましたが、当選だけでは購入したことになりません。必ず購入手続きを行いましょう。
証券会社を選ぶ
IPO株は各証券会社に割り当てられますが、すべての証券会社に割り当てらるわけではありません。そのため、IPO株を購入する際は、IPO株を保有する証券会社を利用する必要があります。
SBI証券は取り扱い数も多く、当選確率も高いためIPO株に強い証券会社と言えます。マネックス証券や松井証券も比較的IPO株を割り当てられることが多く、さらに抽選の公平性も高いことで知られています。また、楽天証券では2018年にIPO強化を宣言しているので狙い目でしょう。
IPO株は成行で注文する
証券会社で申し込みする際に、指値もしくは成行のどちらかを指定します。IPOを購入する場合は成行を選択しましょう。IPO株の公募価格は仮条件よりも大幅に変わった場合に、指値で注文できない価格になるかもしれません。そのため、IPO株を申し込む時は成行で注文する方が一般的となっています。
IPO株を売る
IPO株を購入したら、次は売りに出さなければいけません。特にIPO株は公募価格から大幅に株価が変動することもあるので、売るタイミングを見極めましょう。
IPO株の売り方ですが、初値で売ってしまうのが基本です。人気のIPO株は買い注文が売り注文を上回り、どんどん株価が上がることがあります。しかし、初値が決まった後は次第に下落していき、売るタイミングを逃す投資家も多くいます。
IPO株を初めて売る人やあまり経験がない場合であれば、IPO株は初値で売ってしまいましょう。初値で売ることで、売り損ねることもなく、短期間で利益を出すことが可能です。
知っておきたいIPO株の知識
IPO株は申し込み数が多く、なかなか当選できない人気株です。どうして、それほどまでに人気があるのでしょうか？それは、誰でも稼ぐことができるIPO株ならではのメリットがあるからです。
IPO株のメリット
IPO株のメリットは誰でも短期間で稼ぐことができることです。IPO株が一般の投資家たちに売りに出され、初めてついた値段を初値と言います。この初値が公募価格より上回ることがあり、IPO株を初値で売ると大きな利益になります。
つまり、IPO株を事前に安く手に入れ、後は初値で売ってしまえば、株初心者であっても稼ぐことができるのです。人気IPO株によっては数百万円の利益を生み出すこともあるので、投資家からの申し込みが殺到します。
IPO株のデメリット
誰でも簡単にメリットを出すことのできるIPO株ですが、一方でデメリットもあります。IPO株のデメリットもきちんと知っておきましょう。
公募割れ
公募割れとは初値が公募価格を下回ることです。公募割れしたIPO株を初値で売ってしまうともちろん損失となります。公募割れはIPO株の人気の無さが要因となっているので、IPO株を購入する際はIPO株の人気度合いやその企業について調べておきましょう。
当選確率が低い
IPO株はなかなか当選するものではありません。プロのトレーダーであってもコンスタントに当選する人が少ないほどIPO株は人気の高い株です。当選確率を上げるために、複数の証券会社で口座を開設しましょう。また、できるだけ資金を用意し、申し込みでは最低でも10,000株以上で申請しましょう。
株価値動きが激しい
IPO株は非常に値動きが激しい傾向にあります。特に買い注文が殺到すると特別気配になることもあり、初値がなかなか付かない状態が続きます。しかし、特別気配で売るタイミングを逃すと、急激に株価が下落し、損失になってしまいます。IPO株は値動きが読めない株なので、初値がついたらすぐに売ってしまいましょう。
IPO株の情報収集におすすめのブログ
IPO株を始める際にはトレーダーのブログをチェックすることをおすすめします。トレーダーたちのブログには過去の当選した際の申し込み内容や実際の利益も公開されています。さらには仮条件や公募価格の予想も行われているので、ブログを読んでより多くのIPO株の知識を集めていきましょう。
IPO初値予想ブログなら、キムさんのIPO投資日記
こちらはIPO投資専門のブログです。運用しているトレーダーはコンスタントにIPO株に当選しており、当選した際には仮条件や公募価格も公開しています。また、承認されたIPO株の初値予想もされているので、ブックビルディングの際には非常に参考になります。
IPO初値予想主観 IPOゲッターの投資日記
IPO初値予想主観 IPOゲッターの投資日記では、その年のIPOスケジュールが公開されており、ブックビルディングから上場日まで確認できます。さらには、各IPO株の評価から仮条件、公募価格の予想もされています。IPO株を申し込む前に一度読んでおくことをおすすめします。
ＩＰＯ新規公開株で復活の軌跡。当選確率・初値予想・株初心者・IPO入門
こちらのブログでもIPO株のスケジュールから初値予想までが公開されています。さらには、各証券会社の割り当て数も予想しており、当選確率の高いランクづけもされています。スメジュールから証券会社選びまで参考になるので、このブログを読んで損はないでしょう。
ＩＰＯ新規公開株で復活の軌跡。当選確率・初値予想・株初心者・IPO入門
IPO株を正しく理解し、売買をスタートさせましょう
今回はIPO株について解説しました。IPO株は申し込みをしなければ購入できません。必ずスケジュールを確認し、抽選に参加しましょう。また、トレーダーのブログを参考に仮条件や公募価格も予想すれば、より当選確率も上がります。事前に情報収集を行い、正しく理解してからIPO株をスタートさせましょう。