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iDeCo(イデコ)の変更手続き方法を解説。金額や金融機関の見直しましょう

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iDeCo(イデコ)は、個人で商品の選定から資産の運用まで行う年金制度です。そのため、資産運用の商品や金額の変更は加入者自身で行わなければいけません。各手続きには、必要書類や申し込み締切日、手続き内容が異なるため、事前に手続き方法を確認しましょう。

イデコの変更手続きを行なっている人

iDeCo(イデコ)運用のポイント

iDeCoは、加入者自身で資産運用を行う年金制度です。投資信託の見直しや運用の変更を定期的に行わなければいけません。運用商品や掛金、金融機関を見直し、定期的に変更手続きを行うことをおすすめします。

iDeCo(イデコ)の商品・運用方法を見直す

金融商品の価格変動は、iDeCoの資産に大きな影響を与えます。また、資産がなかなか増えない場合は運用手法を見直す必要があります。iDeCoの商品・運用方法を一度見直しましょう。

配分変更とスイッチング

運用商品の見直し方法には、以下の2通りが挙げられます。配分変更とスイッチングで、運用商品のリバランスすることができます。

  1. 配分変更
  2. スイッチング

1.配分変更

配分変更とは、毎月購入している金融商品の割合や商品を変更することです。例えば、A商品30%B商品30%C商品30%D商品10%で購入していた場合、A商品30%B商品30%C商品20%D商品20%に配分変更することができます。今後、購入する金融商品を見直したいという場合は、配分変更を行います。

2.スイッチング

スイッチングとは、運用している金融商品の割合や商品を変更することです。例えば、A商品30万円B商品30万円C商品30万円D商品10万円で保有していた場合、A商品40万円B商品30万円C商品30万円にスイッチングすることができます。スイッチングによっては、金融商品を売却することになるため、売却手数料が発生する場合があります。

iDeCo(イデコ)のスイッチングとは?タイミング、手数料、デメリットを解説

商品見直しのタイミング

信託投資が初めての場合、商品を見直すタイミングを見極めるのは難しいかもしれません。その場合は、以下の2点のタイミングを基準に商品を見直してみることをおすすめします。

  1. 3ヶ月に1度のタイミング
  2. 資産バランスが10%以上崩れたタイミング

1.3ヶ月の1度のタイミング

3ヶ月の1度のタイミングで、定期的に商品を見直してみましょう。運用成績が良ければそのまま継続し、運用成績が思わしくない場合は配分変更やスイッチングを行います。ただし、3ヶ月に1度の頻度はあくまでも目安です。家計や生活環境に変化があった場合も、定期的に見直すことをおすすめします。

2.資産バランスが10%以上崩れたタイミング

資産バランスが予定していた運用方針よりも10%以上崩れた場合、運用商品を見直すことをおすすめします。運用方針に従って運用することで、投資リスクを抑えることができます。価格変動などにより資産が増減した場合は、配分変更やリバランスなどでリバランスを行ってみましょう。

配分変更・スイッチングのやり方

配分変更やスイッチングは、管理画面上で行うことができます。SBI証券と楽天証券を例に、具体的な操作を見てみましょう。

SBI証券

SBI証券の配分変更とスイッチングの手順を解説します。なお、不明点についてはSBI証券にお問い合わせください。

配分変更手順

  1. 資産状況画面(トップページ)から「現在の掛金の配分割合」を選択
  2. 「掛金の配分割合を指定する」を選択
  3. 締切日と反映日を確認
  4. 変更する金融商品を選択し、割合(%)を入力
  5. 端数を加える金融商品を選択
  6. 最後に申し込み内容を確認し、「実行」を選択

スイッチング手順

  1. 資産状況画面(トップページ)から「スイッチング(預け替え)をする」を選択
  2. 締切日と反映日を確認
  3. 売却する金融商品を選択し、口数を入力
  4. 購入する金融商品を選択
  5. 最後に申し込み内容を確認し、「実行」を選択

参考:個人型確定拠出年金(iDeCo)講座(SBI証券)

楽天証券

楽天証券の配分変更とスイッチングの手順を解説します。なお、不明点については楽天証券にお問い合わせください。

配分変更手順

  1. トップページから「掛金の配分確認」を選択
  2. 「掛金の配分状況を変更する」を選択
  3. 購入する金融商品を選択
  4. 金融商品の購入の配分割合を入力
  5. 最後に申し込み内容を確認し、「はい」を選択

スイッチング手順

  1. トップページから「保有商品を入れ替える」を選択
  2. 売却する金融商品を選択
  3. 購入する金融商品を選択
  4. 金融商品の売却と購入のそれぞれ口数を入力
  5. 最後に申し込み内容を確認し、「申込」を選択

参考:掛金の配分(楽天証券)

最適な配分がわからない場合

どの金融商品を運用すべきかわからない方は、バランスファンドがおすすめです。バランスファンドとは、国内株式から海外債券まで複数の投資先がセットになった金融商品です。バランスファンドの内容は、各運用管理機関ごとに異なります。バランスファンドは、複数にわたって投資するため分散投資ができるため、信託投資の初心者におすすめの金融商品と言われています。

運用管理機関を見直す

運用商品だけでなく、運用管理機関(金融機関)を見直すことも大切です。運用管理機関によって、手数料やサービス、金融商品が異なります。それぞれの運用管理機関ごとに特性があるため、加入後も定期的に見直すようにしましょう。

iDeCo(イデコ)の移換には手数料がかかります。移換手続きは計画的に

運用管理機関を移換するメリット

運用管理機関を移換するメリットは、手数料を安く抑えられることです。運用管理機関によって、毎月発生する口座管理手数料が異なります。無料から400円以上かかる場合もあるため、一度ご自身の口座管理手数料を確認するようにしましょう。

ただし、運用管理機関によっては無料条件が決められている場合もあるため、移換の際に公式サイトにてご確認ください。

移換を検討するタイミング

運用管理機関を選ぶ際には、以下の3点をご確認ください。

  1. 手数料
  2. サービス
  3. 金融商品

1.手数料

上述したように、運用管理機関によって口座管理手数料が異なります。SBI証券や楽天証券など、大手の運用管理機関では口座管理手数料が無料のところが多くみられます。運用管理機関を変更する場合は、手数料を確認するようにしましょう。

2.サービス

運用管理機関によって、サービス内容も異なります。特に初心者の方は、サポート体制の手厚い運営管理機関がおすすめです。無料セミナーや相談窓口、コールセンターなどサポート体制が整っているか確認しましょう。

3.金融商品

運用管理機関ごとに、取り扱っている金融商品は様々です。また、内容だけでなく取り扱い数も確認しましょう。iDeCoで利用できる運用管理機関は1つだけのため、取り扱い数が少ないと商品選びの選択肢が狭まります。

運用管理機関を移換するデメリット

運用管理機関を変更する場合、以下の3点に注意しましょう。

  1. 現金化される
  2. 手続き完了までの期間
  3. 移換手数料

1.現金化される

運用管理機関を変更した際、新しい運用管理機関にiDeCoの資産を移換しなければいけません。その際、iDeCoで運用した資産は現金化され、新しい運用管理機関にてもう一度商品を選びなおします。移換手続きや商品選定など、運用管理機関を変更する際には、ある程度の労力が必要となります。

2.手続き完了までの期間

iDeCoの移換手続きには、最低でも1ヶ月かかります。その間、価格が変動した場合、新たに商品を購入した際に、高値で購入しなければいけない可能性もあります。移換する場合は、時期を見極めることが大切です。

3.移換手数料

iDeCoの移換する際には、移換手数料が発生します。移換の回数が多ければ多いほど、その分も手数料も発生します。移換は最低限に抑えるようにしましょう。

変更手続き

運用管理機関の変更手続きは、以下の手順で行います。手続きは、新しく利用する運用管理機関にて行い、現在利用している運用管理機関に対しては、特に手続きは不要です。

運用管理機関に書類を返送してから、移換が完了するまで約1〜2ヶ月程度かかります。(運用管理機関によっては、2〜3ヶ月)

  1. 移換先の運用管理機関から商品を取り寄せる
  2. 移換先の運用管理機関に書類を返送する
  3. 今までの積立資金が現金化されて移換される

掛金を変更する

iDeCoでは、加入後も定期的に掛金を変更することができます。ただし、掛金の変更回数には上限が設けられています。さらに、配分変更やスイッチングのように、インターネット上で変更手続きを行うことができません。

iDeCo(イデコ)の金額変更は年に一度のみ。手続き方法を確認しましょう

年1回まで変更可能

iDeCoの掛金変更は、1月〜12月で1度しか行うことができません。ただし、職業が変更に伴って掛金を変える場合は、掛金変更にカウントされません。

変更手続き

掛金の変更手続きは、以下の手順で行います。変更した場合は翌月から反映されますが、運用管理機関の締め切り日を超えた場合は翌々月から反映されます。締め切り日に関しては、各運用管理機関の公式サイトをご確認ください。

  1. 必要書類を取り寄せる
  2. 必要事項を記入して提出
  3. 提出月の翌月から反映

支払えない場合は停止が可能

掛金が支払えない場合は、運用指図者として拠出を停止することができます。運用指図者とは、掛金の拠出を行わず運用のみ行う人を指します。運用指図者になった場合でも、いつでも加入者に戻り掛金の拠出を開始することができます。

住所を変更する

iDeCoの加入後に住所が変わった場合は、住所変更手続きを行いましょう。住所変更手続きは、利用している運用管理機関にて行います。

変更手続き

住所変更手続きは、以下の手順で行います。「加入者等氏名・住所変更届」は各運用管理機関にて取り寄せください。また、氏名が変更した場合は、「加入者等氏名・住所変更届」に加えて、「加入者掛金引落機関変更届」と「預金口座振替依頼書・自動払込利用申込書」を提出してください。

  1. 必要書類を取り寄せる
  2. 必要事項を記入して提出

住所変更しないとどうなるか

住所変更手続きを行わなかった場合、通知書などの重要資料が届かない場合があります。さらに、各運用管理機関の運用レポートが確認できない場合もあるため、住所が変更した場合はすみやかに変更手続きを行いましょう。

然るべきタイミングのために準備を

今回はiDeCoにおける変更手続きについて解説しました。iDeCoは運用成績次第で、将来の受け取り金額に大きな差が生まれます。将来に備えるためにも、運用内容を見直し、必要に応じて商品や掛金を変更するようにしましょう。

商品や掛金を変更する場合には、所定の手続きが必要です。特に掛金の変更は、年に一度しか行うことができず、書面での手続きとなります。手続きを行う際は、事前に手続き方法を確認しましょう。

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