株式投資やNISA、イデコ、FXなどに関する金融メディア

Sensis(センシーズ)

FX

両建ては負けない手法なのか?FXで両建てをする時のテクニックとは

更新日:

両建てとは何かご存知でしょうか?今回はそんな両建てに関する基礎知識からメリット・デメリット、さらには節税方法に関して解説していきます。後半ではナンピンやマーチンゲールなど専門用語も多数出てきますので、初心者の方は1つずつ理解するようにしましょう。

FXの両建てのテクニックについて調べている人

FXの両建てトレードの概要

まずは両建ての概要について学んでいきましょう。こちらでは両建ての概要からメリット、デメリット、また節税について解説していきます。両建ての知識を身につけ、投資に応用していきましょう。

両建てとは

まず、両建てとは1つの通貨ペアに対して買いポジションと売りポジションの両方を同時に保有することです。具体的には米ドル/円の通貨ペアに対して1ドル100円になれば買い、1ドル120円になれば売りの2つのポジションを保有します。この両建てはクロスオーダーもしくはマッチオーダーとも呼ばれます。

両建てのメリット

両建てには最大のメリットがあります。それは、損失の拡大を防いでくれることです。両建ては買いポジションと売りポジションの2つのポジションを保有します。たとえ損失が出た場合でも、もう一方のポジションの利益で相殺されます。損失の拡大が防がれるため、精神的な負担も緩和されます。

両建てもデメリット

損失の拡大を防いでくれる両建てですが、実はデメリットもあります。実践しようと考えている方はメリットだけでなく、デメリットもきちんと把握しておきましょう。

注文量や決済の仕方次第で、逆に損失が大きくなる

両建てで難しいのはポジションの外し方です。両建ては2つのポジションを持っているがために、ポジションを外す見極めが難しくなっています。外した途端に予想外に相場が動き損失が膨らむこともあります。両建てをする場合はポジションの外すタイミングを見極めるようにしましょう。

スプレッドが2倍になる

ポシジョンを2つ保有するということは、その分スプレッドも2倍かかってしまうということです。損失の拡大を防いでくれる両建てですが、その分手数料は通常の手法よりも倍かかってしまいます。少額資金で運用する場合は両建てはあまりおすすめしません。

証拠金が2倍になることもある

FXで取引する場合は証拠金が必要です。両建てを行う場合はその証拠金が2つ必要になるかもしれません。ただし、これはFX会社によって違います。FX会社によって証拠金が2つ必要であったり、また両建ての場合は証拠金が不要というところもあります。口座を開設する際に確認しておきましょう。

両建てでロスカットを回避する

ロスカットとは強制決済のことです。含み損が証拠金を超えた場合、証券会社が強制的に決済を行います。両建てであればロスカットを回避することができます。両建ては2つのポジションを保有する手法です。損失が拡大した場合にも逆のポジションが利益を発生するため、損失を相殺できるからです。

両建て取引で禁止されていること

FX会社によっては両建てを利用したサヤ取りとアービトラージの2つの手法が禁止されています。

サヤ取りやアービトラージは裁定取引とも呼ばれており、両建てと同じように2つのポジションを保有する手法です。しかしサヤ取りの場合、異なる銘柄を選び2つのポジションの価格差から利益を出します。FXでは似たチャートの動きをする銘柄が複数存在します。サヤ取りではそれらの銘柄を選び差益を狙います。

サヤ取りやアービトラージは使い方次第では勝ち続けられる投資方法ともなります。そのためサヤ取りを禁止するFX会社もあり、万が一発見された場合は口座を凍結される恐れがあります。

両建てで節税も可能

両建てを利用すれば節税することも可能です。FXでは税金は利益から計算されます。しかし、この利益は確定利益で計算されます。

確定利益は繰り越すことができませんが、含み益は繰り越すことが可能です。そこで、両建てでポジションを保有することで、確定利益を含み益に変換し、支払う税金を節約することが可能です。

FXの両建て手法で負けない方法はあるのか?

ここでは両建てと関係する投資手法や重要指標をご紹介します。基本的にこちらでご紹介する投資手法は高度なものがほとんどです。経験の少ない初心者にはあまりおすすめしない投資手法なので、参考程度に確認するようようにしましょう。

ナンピン

FXの手法の1つにナンピンと呼ばれるものがあります。このナンピンとは相場の動きと逆の動きをした場合に、買い増す手法のことです。つまり、高く売れると思って買ったけれども相場が下落したために、買い増しして下落を抑えるという仕組みです。

しかし、ただでさえ負けている状態であるのにさらに買い増しすることで、相場がそのまま下落すると損失も膨らんでいきます。プロのトレーダーでも相場を予測しづらいため、ナンピンは初心者にはあまりおすすめしない手法です。

マーチンゲール

ギャンブルの手法で有名なマーチンゲールは知っている方も多いのではないでしょうか? 

マーチンゲール手法の内容は勝つまで賭け続けるという単純なものです。勝てばそこで終了しますが、負けた場合は前回の投資額の2倍を賭けます。1度でも勝てば利益が損失分を上回るため、必ず勝てると言われています。

しかし、マーチンゲールの前提として、多額の資金が準備できることが挙げられます。勝つまで続けるための資金が必要であり、ギャンブル要素も強いと言われています。

指標発表

両建てにおいて指標発表が重要な役割を果たします。両建ては保有している2つのポジションをいつ決済するか見極めなければいけません。

指標発表では見極める指標ともなるのです。指標発表が行われる前に両建てし、指標発表の内容によって買いか売りかを決めます。重要な指標であるアメリカ雇用統計、アメリカFOMC政策金利発表、アメリカGDPは必ず確認するようにしましょう。

つなぎ売り

つなぎ売りとは株式投資でいう両建てのことです。株価が下落すると予測した場合に保有する株式ではなく、同じ銘柄を空売りする手法です。

現物株は保有しつつも、空売りを行うことで利益を相殺させます。FXでの両建てと同じように損失を相殺させることができるのです。このようにリスクを抑える手法をFXでは両建て、株式投資ではつなぎ売りと言います。

スキャルピング同様、初心者にはおすすめしない手法

両建ては損失を相殺できる手法ではありますが、注文や決済によっては損失が大きくなる場合もあり、見極めが難しい手法です。あまり知識がない初心者は安易に両建てに手出しするのはやめておきましょう。しっかりと実践で経験を積み、自分で使いこなせると判断した時だけ活用しましょう。

-FX

Copyright© Sensis(センシーズ) , 2024 All Rights Reserved.